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◆ 稲積島(いなづみじま)  和歌山県西牟婁郡すさみ町周参見  周参見浦:紀伊続風土記(現代語訳)


周参見浦の漁業の守り神

 周参見湾に浮かぶ周囲1kmほどの無人島。
 古くから周参見浦の住民に神様の島として信仰されてきた島で、島の前に鳥居が立ちます。

稲積島

 標高79m、面積は約4ha。全島を原生林が覆い、 その森は「稲積島暖地性植物群落」として国の天然記念物に指定されています。今は防波堤によって陸地と繋がっていますが、上陸には許可が必要。

 本州では稀なオオタニワタリというシダ植物の自生北限地でしたが、ほぼ絶滅してしまい、その後、補植活動が行われました。

 稲積島という島名については、神武東征の折、稲の献上を命じられた住民が稲束をこの島に積んで献上したことからこの島を稲積島というようになったとの伝説があります。

稲積島

 『紀伊続風土記』の周参見浦の項には、

稲積島
本村の正面の海の中にある。周9町。樹木が繁茂し、四季で色を変えない。島の中はみな山王王子社の境内である。この島の東端地方の出崎からの距離はわずかに2町ばかり。もしここを埋めて陸続きにさせられれば、この浦は舟掛りがよく廻船が泊まることができて繁昌の地となるであろうという。

山王王子社  境内周9町
稲積島にある。この島は周参見浦の正面にある。寛永20年の棟札に電隈山皇子(いなづみやまおうじ)と書いてある。これが古の神号である。延宝2年の棟札が初めて弁財天社と書くがそれは誤りである(世の人は海崖江上に臨める神は多く弁財天とする。みな僧侶のこじつけから出るものである。この神が弁財天となるのもまたこの類である)。しかしながらその電隈山皇子と称する神もどのような神でいらっしゃるのかわからない。考えてみるに、本国神名帳伊都郡に稲積神社があるが、この神と同神であろうか。

 とあります(現代語訳てつ)。

稲積島

 すさみ海水浴場から望む稲積島。

 稲積島があることで荒波が遮られ、周参見湾は船繋りの港となりました。天然の良港となり、商港としても栄え、口熊野の行政の中心地ともなりました。周参見の人たちの暮らしは稲積島によって支えられていました。

 ◆ 参考文献

紀伊続風土記 』臨川書店

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駐車場:すさみ海水浴場に無料駐車場あり
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(てつ)

2011.7.31 UP
2017.3.11 更新

 

 


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