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◆ 神内神社(こうのうちじんじゃ)  三重県南牟婁郡紀宝町神内  神内村:紀伊続風土記(現代語訳)


巨岩を御神体とする、命を繋ぐ祈りの場

神内神社

 三重県紀宝町神内(こうのうち)にある神内神社は、社殿のない、岩壁をご神体とする神社。かつての熊野の自然崇拝の有り様を現在に伝えている神社のひとつです。
 明治に神社合祀が行われる以前の熊野では、社殿がなく岩や老樹大木を祀っている神社も珍しくはなかったのですが、現在では合祀のためにそのほとんどが失われてしまいました。

神内神社鳥居

 鳥居近くにある案内板。

三重県指定天然記念物 昭和16年12月2日指定

 神内神社樹叢(こうのうちじんじゃじゅそう)

所在地 紀宝町神内近石(ちかいし)958番地
   神内神社は、石英粗面岩(熊野酸性岩)の岸壁をご神体として祭った原始宗教の名残りのもので、多数の水蝕洞穴があり岩面には着生植物が多い。神社の境内には着生植物、シダ植物を含めて約300種の植物が繁茂している。
 この森すべての植物を保護することは言うまでもないが特に保護保存に心がけねばならないものをあげれば、木本類ではクスノキ(巨木)、ホルトノキ、イヌマキ、ミサオノキ、ヤマモガシ、アラカシ、タカオ、カエデ、ヤマビワ、イスノキ、オガタマノキ、 カンザブロウノキ、イヌガシ、ナギ、モッコク、シダ植物では、キクシノブ、ナンカクラン、タカノハウラボシ等は珍しく貴重なものである。

 神内神社樹叢(子安神社)(こうのうちじんじゃ・こやすじんじゃ)

所在地 紀宝町神内近石(ちかいし)958番地
祭神 天照大神(あまてらすおおみかみ) 
天忍穂耳尊(あめのおしほみみのみこと)
瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)
彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)
鵜草葺不合尊(うがやふきあえずのみこと)
創立 「明細帳」に不詳とあり、棟札(※てつ注 社務所の棟札※)には天保7年2月再建とある。
由緒

「明細書」に「当社の義は近石と申すところに逢初森(アイソメノモリ)というのがあり、そこに(イザナギノミコト)、(イザナギノミコト)天降らせ一女三男を生み給う、この神を産土神社(ウブスナジンジャ)と崇め奉る、よってこの村の名を神皇地(コウノチ)と称す。いつの頃よりか神内村(コウノウチムラ)と改むと言い伝う」とあり。
明治39年12月25日、三重県告示第380号を以って神饌幣 料供進社に指定される。
社殿は自然成岩窟にして空間六尺(約1.8メートル)四方あり、境内6反8畝10歩。
近郷の人、子安の神、安産の神として参詣するもの多い。また豊漁の神として近隣の漁師の信仰厚い。

(紀宝町発行「文化財を訪ねて」抜粋)(神内神社所蔵文書抜粋)

紀宝町教育委員会

神内神社

 鳥居近くにあるホルトノキ。石を巻いて抱え込んでいます。
 この石は鎌倉時代に参道の両脇に並べられた石のひとつで、数百年が経ち、木が大きくなって、このように石を抱え込みました。

神内神社参道

神内神社参道

神内神社参道

神武天皇御社と佐倉宗吾宮

神内神社境内

 佐倉宗吾は江戸時代前期の人。佐倉藩領、公津村(現在の千葉県成田市台方)の名主。藩主堀田氏による苛政に苦しむ百姓のために1653年(承応2年)上野寛永寺に参詣する将軍徳川家綱に直訴。その結果、藩主の苛政は収められたが、佐倉宗吾夫妻は磔となり、男子も死罪となった。

 佐倉宗吾の物語は歌舞伎や講談などでも語られ、義民として知られるようになり、ここ神内神社では百姓の神として祭られるようになりました。

別名、子安神社

神内神社境内

神内神社境内

 川から上がってくる石段。川の水で足下を濡らして禊としたのでしょうか。

神内神社社務所

 別名、子安神社。安産の神様として知られます。

神内神社

 社務所には、たくさんの「よだれかけ」がかけられています。

 『古座川町史 民俗編』には以下のような記述がありました。

お産の神としては、三重県南牟婁郡紀宝町神内の神内神社にお参りする人々が多く、地元の子安地蔵に安産祈願することもしばしば行われた。……神内神社に行きつくまでに女性に出会うと女の子が、男性に出会うと男の子が産まれるという。(『古座川町史 民俗編』255頁)

 和歌山県古座川町と三重県紀宝町はだいぶ離れている印象があるのですが、お参りに行っているのですね〜。

岩壁をご神体とする無社殿神社

神内神社社務所

 背後の岩をご神体として祭っています。

神内神社

神内神社

神内神社

神内神社

 クスノキの巨木。

 巨岩の前で、安産と子供の成長を祈ります。

 ◆ 参考文献

植島 啓司 著・鈴木理策 写真『世界遺産神々の眠る「熊野」を歩く』 集英社新書 ビジュアル版
『古座川町史 民俗編』

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アクセス:JR新宮駅からバスで20分、子安橋前下車、徒歩2分。
駐車場:無料駐車場あり
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(てつ)

2009.4.28 UP
2014.5.8 更新

 


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