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熊野神社:愛知県豊川市新豊町1丁目

柴田晴廣さんからご投稿いただきました。ありがとうございます。柴田晴廣さんのHP『穂国幻史考』はこちら

豊川天王社の笹踊りの歌に登場する熊野神社

豊川市新豊町2丁目122?

 東名高速道路豊川インターから西南に一キロほど、現在の地名で豊川市新豊町に熊野神社が鎮座する。豊川市制が敷かれる前は、旧宝飯郡豊川町大字豊川の北のはずれにあたる。

 この地は、豊川進雄神社(明治以前は、豊川天王社、豊川市豊川西町)の氏子であり、豊川進雄神社の例祭の笹踊り歌の一節には、「豊川の西に若宮 東に三社 高の御前 北に熊野の権現 南に妙音弁財天 中に天王お立有り 豊川は名所よ」とある。

 笹踊りは、東三河平野部の神社で行われる特殊神事であり、笹踊りといっても笹を持って踊るわけではなく、各神社で所作もまちまちであり、共通項は、挙げれば、三人で行われること、胸に太鼓をつけ、笠を冠り、衣装は唐子衣装をつけることである。江戸時代に入ってからはじめられており、その起源は、朝鮮通信使に求められると考えられる。
 豊川天王社の笹踊りも記録から、一八世紀中ごろにはじめられたものと考えられる。


豊川天王社の笹踊

 上述の笹踊り歌の一節には、「西に若宮」とある。現在、若宮なる社は、鎮座していないが、旧宝飯郡豊川町大字豊川の西のはずれは、現在の地名では豊川市若宮町となっている。
「東に三社、高の御前」の「高野御前社」は、現在、豊川進雄神社の境内末社の同名の社がそれであろう。
 そして、「北に熊野の権現」とあるのが、これが、新豊町鎮座の熊野神社であろう。
 ちなみに「南に妙音弁財天」は、豊川弁才天=龍雲山三明寺、「中に天王」は、現豊川進雄神社=豊川天王社のことである。
 この熊野神社については、 豊川天王社の笹踊りの歌に出てくるのみで詳しいことはわからない。

(柴田晴廣さん)

No.244

2004.9.2 UP
2022.3.28 更新

参考文献



愛知県豊川市新豊町

読み方:あいちけん とよかわし しんゆたかまち

郵便番号:〒442-0012

豊川市HP

豊川市 - Wikipedia
豊川市(とよかわし)は、愛知県の南東部に位置する市。計量特定市である。