熊野修験が成立に関わる民俗芸能
奥三河(おくみかわ)の花祭(はなまつり)は、奥三河(愛知県北設楽郡の豊根村・津具村・東栄町)の各地域で行われる神楽です。国指定重要無形民俗文化財。
奥三河の花祭の成立には、熊野修験の流れを組む祝(はふり。神官)である万蔵院や林蔵院が関わっていたということです。
また、かつて奥三河で行われていた大神楽(だいかぐら:獅子舞と放下芸(ほうかげい。曲芸)からなる神事芸能)の「浄土入り」には、熊野で行われていた「本宮神楽」「新宮管弦」「那智懺法」などの儀礼が取り込まれていたそうです。
(てつ)
番外編 No.7
(追記)
その後、2018年12月8日に愛知県東栄町月地区の月花祭保存会さまによる奥三河の花祭熊野公演が熊野本宮大社旧社地大斎原で開催されました。私は実行委員かのメンバーとして関わらせていただきましたが、数百年の時を経て花祭が熊野に里帰りするのを間近に見て感動しました。
数百年の時を経て熊野に里帰りする花祭を迎えて(公演に先立っての私のご挨拶)
2004.3.10 UP
2009.11.8 更新
2010.1.10 更新
2021.6.10 更新
参考文献
- 『国文学 解釈と鑑賞』869(平成15年10月号 ~特集「熊野学」へのアプローチ~)至文堂
- 別冊太陽No.115『お神楽―日本列島の闇夜を揺るがす 』(Autumn 2001)平凡社