熊野神社（示現寺境内社）

福島県喜多方市熱塩加納町熱塩甲795

熱塩温泉街の奥、曹洞宗示現寺の境内に鎮座。
示現寺の創建は平安時代の初期空海が開山したと伝えられる。
当初は慈眼寺と称し真言宗の寺院であったが荒廃し
天授元年（1375）に玄翁心昭が示現寺として中興し、曹洞宗に改宗開山した。

駐車場から見上げる階段の先に総門が見え、その奥には、山門と本堂が見える。
伽藍内の建物は近世の建物になっているが、
総門や観音堂には唐様のみごとな彫刻でかざられている。

総門

山門

総門は寛保元年（1741）以降に建てられた一間一戸、切妻、瓦葺の四脚門で
会津地方の近世寺院建築物の遺構として喜多方市指定有形文化財に指定されている。

観音堂

観音堂は天明八年（1788）に建てられた三間四方、宝形造り、金属板葺きの建物で
総門同様に喜多方市指定有形文化財に指定されている。
また会津３３観音の５番札所にもなっている。

観音堂の左側には赤い鳥居が並んだ稲荷神社、その右側に熊野神社が鎮座している。
また観音堂の右側に少し離れて祠があるが神社名は不明。

熊野神社

御祭神　伊邪那美神

（祭神は熱塩加納村のＨＰ参照）

由緒　　不詳
「新編会津風土記」の熱塩村の項には、
「熊野宮　境内二間半四方、免除地　村中にあり、
草創年月詳ならす、鳥居あり、示現寺これを司る」
と記述されている。