熊野神社

福島県喜多方市上三宮町吉川字堂前1

県道336号線（会津まほろば街道）と国道459号線との交差点を少し北に進むと
右手に岩沢熊野神社の一の鳥居がありそこから参道が西に延びている。

参道を進むと二の鳥居、その先が境内である。
一の鳥居から入るとはるか向こうの方に二の鳥居が見える。

境内社

鳥居の先には境内社が祀られており、その先石段を登ると拝殿・本殿がある。

拝殿の左に杉の御神木の切株が残っており、裏には苔むした五輪塔もある。
境内は手入れが行き届いている。

御祭神　伊弉册尊
　　　　速玉男尊
　　　　　事解男尊　

（祭神は「喜多方市史」参照）

由緒　　
平安時代後期の天喜三年（1055）前九年の役の際に源頼義が戦勝祈願のために
熊野堂村（福島県会津若松市）に熊野神社を勧請したのが始まりであるといわれ、
その後、寛治三年（1089）後三年の役の時に頼義の子・義家が
現在の地に熊野新宮社を遷座・造営したという。
この時、同時に熊野本宮社を岩沢村（喜多方市上三宮町）、熊野那智社を
宇津野村（喜多方市熱塩加納町宇津野）に遷座・造営したが、
後年、この２社は新宮社に遷され、
現在、神社には本宮・新宮・那智の三社が祀られている。

「新編会津風土記」の岩沢村の項には、
「熊野宮　境内　東西十八間　南北四十一間、免除地　村西一町余山足にあり、
義家朝臣の勧請と云、当時は結構巨宏にして、神官社僧も数員ありて、社領も又二百町に余れり　
中略　慶長十六年八月地震の為殿宇坊舎尽く破壊せり、
後わつかに本社、拝殿造複し、基余の殿舎は再興ならす、今に礎石のみ存せり　後略　」
と記述されている。