熊野神社

福島県南会津郡下郷町湯野上字堂ノ後甲607

湯野上温泉駅を過ぎるとじきに県道329号線が分岐する。
その県道を西に曲がり、すぐ右手の急坂を進むと南山御蔵入三十三番巡礼札所小野観音堂がある。
熊野神社はその左側に位置する。

小野観音堂山門

小野観音堂

小野観音堂の創建は文化十年（1813）に若松市善龍寺の第十一世住職大雄得明和尚が
南山御蔵入277ヶ村を３年かけて托鉢し浄財を求め、
元禄十一年小野岳山頂に祀られていた白髭大明神の本地仏十一面観世音菩薩を
この地に遷し堂宇を建立したのが始まりとされる。（境内掲示より抜粋）

木の鳥居をくぐり石段を登った先に熊野神社の拝殿がある。
拝殿の右には「弁財天」「東堂山」「金毘羅山」等の石塔が散在している。
左側には小さな石祠がある。
境内からは眼下に湯野上温泉の町並みが見下ろせる。

御祭神　伊弉那美命
　　　　速玉之男命
　　　　事解之男命

由緒　　不詳
寛文十二年（1672）編纂の「会津神社総録」に「熊野神社　小野に在る」と記述されている。

明治五年四月、旧神号熊野大権現を熊野神社に変更

（祭神、由緒は「下郷町史」参照）

「新編会津風土記」の小野村の項には、
「熊野宮　境内東西四間、南北十七間、免除地　村の戌亥の方二十間計にあり、
鎮座の年月時代詳ならす、鳥居あり」と記述されている。