自然エネルギーで地域を豊かに!
「第3回 哲夫の部屋」のために用意した原稿
2014年3月29日(土)夜7時から道の駅 奥熊野古道ほんぐうにて開催したトークイベント「第3回 哲夫の部屋」。
熊野鼓動工場長で、一般社団法人南紀自然エネルギー理事の安原克彦さんをゲストにお迎えして 「自然エネルギーで地域を豊かに!」をテーマに対談させていただきました。
今回、トーク原稿は用意しませんでした。その代わりというか、安原さんがプレゼン資料をご用意してくださったので、そちらをご紹介させていただきます。
以上。
安原さんと対談して思ったのは、この地域は本当は豊かなんだよね〜、ということ。
日照時間は長いし、雨は多いし、陸地のほとんどが森林だし、温泉はあるし、まわりは海に囲まれていて、近くに黒潮が流れているし。
かつて再生可能エネルギー(薪や炭)の一大供給地であった熊野が、科学技術の進歩により再び再生可能エネルギーの一大供給地となる時代が来るのかもしれないということに希望を感じます。
しかしながら、熊野地方における再生可能エネルギーの普及はまだまだ。2012年3月時点での和歌山県の再生可能エネルギー自給率は3.31%、全国31位。三重県の再生可能エネルギー自給率は4.52%、全国26位。和歌山県田辺市の再生可能エネルギー自給率は6.04%、新宮市は1.73%、三重県熊野市は3.41%(データは「永続地帯報告書2013」による)。
地域内にあるエネルギー資源の豊かさに比べて再生可能エネルギー自給率はまだまだ低いです。
地域内に豊かな資源があるのに、それを地域の人が活用せずに、遠方から運ばれた物を購入して暮しているというのは本当にもったいないこと。
地域が衰退しているという現実はたしかにあり、それでも私はやはりこの熊野という土地が好きで、ずっとここで暮らしていきたいと思っています。
しかしながら、あと数十年このままでいたら、熊野地方は人が暮らせない地域になってしまいます。
かつての日本の宗教の中心地であった熊野が人が暮らせない土地になっていいわけがないと思う。
この地域が今後も人が暮らせる地域であり続けるためには、地域の人たちが生活のあり方を変える必要があります。
田舎で暮していたら、稼いだお金のほとんどが地域外に出ていきます。今のままでは地域の未来はやせ細っていくばかりです。
地域が衰退している今、地域外への支出を抑えて、出来るだけ地域内でお金を回していく仕組みづくりをしなければならないと思いますが、そのためには、地域の人たちが地域でできることは地域でやっていくのだという気持ちを持つことが大切だと感じます。
熊野には恵まれた資源があります。地域にない物は地域外から購入するしかありませんが、地域にある物については地域にある物を活用する。
とくに生活の基盤となるエネルギーに関しては、地域に豊かなエネルギー資源があるのだから、それを活用する。
地域の未来を作るのは、無いものねだりではなく、あるもの探し。
安原さんたちの一般社団法人南紀自然エネルギーは、地域にあるものを活用して地域の未来を切り開いていこうという取り組み。
私が「み熊野ねっと」で行っていることも、地域にあるもの、地域の文化的な資源の活用です。
地域にあるものでしか地域の未来は切り開けないと思うのです。
てつ
2014.6.5 UP