■ 熊野の歌

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◆ 比丘尼歌


 古浄瑠璃『霊山国阿上人(りょうぜんこくあしょうにん)』で、熊野比丘尼が歌う「びくにうた」。

こんどござらばもてきてたもれ みつのお山のなぎのはを

(訳)今度熊野にお参りする機会がございましたら持って来てください。熊野三山梛の葉を。

 「比丘尼歌」は熊野比丘尼がレパートリーとしていた歌謡。梛の葉を配り、喜捨を受ける際に歌った歌だと思われます。
 この歌は近世とても流行したようで、『淋座敷之慰 (さびしざしきのなぐさめ)』では 、

今度御座らば持て来てたもれ 伊豆のお山の梛の葉を お山のな伊豆の 伊豆のお山の梛の葉を

 とあり、歌詞を変えられて歌われています。

(てつ)

2008.3.31 UP

 ◆ 参考文献

根井浄・山本殖生 編著『熊野比丘尼を絵解く』法蔵館
『国文学 解釈と鑑賞』869(平成15年10月号 〜特集「熊野学」へのアプローチ〜)至文堂

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