熊野本宮大社の夏越大祓
6月30日、熊野本宮大社拝殿「黎明殿」で午後4時から厄祓いの伝統行事「夏越大祓(なごしのおおはらえ)」が斎行されます。大祓とは神道で6月と12月の半年毎に行われるお祓いの行事です。
初穂料を納めた参拝者は拝殿右横に用意された場所で祝詞奏上等の儀式の後、事前に個々に配られた形代(かたしろ。人型の紙で、参拝者の身代わりに罪穢れを負ってもらいます)に3回息を吹きかけ、自分の体の治したい部分に人型をあて、半紙と細かくした麻でできた紙吹雪のような切麻(きりぬさ)を体にかけて、穢れを祓いました。
参列者は形代を再び紙につつみ神職さんに手渡した後、「みな月の夏越の祓いする人は千とせの命のぶというなり」という歌(写真右。夏越大祓の歌で、応永年間の『公事根源』という書物に記載されています)が書いてある案内板の横にある「茅の輪(ちのわ)」を神職さんたちに従ってくぐりました。
はじめは左回りに茅の輪をくぐり抜け、2回目に右回りにくぐり抜け、3回目にまた左回りにくぐり抜けます。最後に輪をくぐる時に、茅の輪から数枚葉をひきぬいて、輪っかを作って玄関等に飾ると良いといわれています。
(そま)
2003.7.2記
2008.6.1 UP
2023.8.17 更新