南方熊楠が残した言葉
What's New:
- スペイン人は今も銀河(あまのがわ)をエル・カミノ・デ・サンチアゴ(サンチアゴ道)と呼ぶ (2024.10.26 UP)
- KUMAGUSU MINAKATA Mount Nachi, Kii, Japan
KUMAGUSU MINAKATA Tanabe, Kii, Japan (2024.9.1 UP) - 土地にびた一文落ちず (2024.8.13 UP)
- 小生は慶応三年四月十五日和歌山市に生まれ候 (2024.5.27 UP)
- 湾内へ魚入り来るは主としてこの森存するにある (2024.5.20 UP)
- 万事、田舎を枯らし、市都を肥やす風、学問にまで行なわるるを見、大いにこれを忌む (2024.5.18 UP)
熊野の大恩人・南方熊楠
南方熊楠のことを、熊楠と共に日本の民俗学を創始した民俗学者・柳田國男は「日本民俗学最大の恩人」だと述べました(「民俗学の恩人」『柳田國男全集』第32巻、筑摩書房)。
南方熊楠は熊野にとっても大恩人です。熊野三山や熊野古道は今でこそ世界遺産ですが、明治時代には価値がないものとして否定されました。そんな時期に熊楠は熊野の価値を訴え続け、熊野の価値を守ろうとしました。
熊楠が守ることができたのはごくごくわずかなものでしかありませんが、それでも、熊楠が守ろうと戦ってくれたことに感謝します。熊楠がいなければ熊野はもっともっとボロボロになっていました。熊楠は、いま熊野で暮す私たちにとってとても大切な恩人です。
こちらのコーナーでは、私の心に残る南方熊楠の言葉を紹介します。
※南方熊楠の言葉の表記は底本のままではなく、旧字、旧かなづかいは常用漢字、現代かなづかいに改めて、また、漢字をひらがなに改めている箇所、改行を加えている箇所等もあります。
※引用に用いた 『南方熊楠全集』は平凡社版。
クスノキ
- 楠の樹を見るごとに口にいうべからざる特殊の感じを発する (2024.5.13 UP)
- 小生は藤白王子の老樟木の神の申し子なり (2024.5.12 UP)
菌従属栄養植物(腐生植物)
- 岩窪一尺四方ばかりのうちに落葉落ち重なれるに…混生する所あり (2024.5.11 UP)
- 拾好な菌類と連合して、それに養われるという幸運な目にちょっと逢い難いから (2024.5.9 UP)
アサイラム(アジール、無縁所)
- 神社領の樹林は実に年来の濫滅を免れいたる諸生物の救命場(アサイラム) (2024.5.8 UP)
- わずかに神社の森をasylum(アサイラム)として今日まで生を聊せしなり (2024.5.7 UP)
エコロジー
- 奇絶峡は植物活状学にもっとも有用の所に候 (2024.5.14 UP)
- 世界にまるで不用の物なし (2024.5.6 UP)
フムス(腐植土)
- 神林を掃除せよと毎々命ずるので、腐葉土なくなり行き、毎年、楠やシイが枯れ行く (2024.5.17 UP)
- 腐葉土 humus の造成を防ぎしため、年々枯れ行く (2024.5.15 UP)
- ミコライザ…その作用にて腐土より滋養分を取り、大なる草木を養成するのが通例なり (2024.5.5 UP)
神社合祀反対運動
- われただ火を救うがために死して已まんのみ、と (2024.5.10 UP)
観光
- 土地にびた一文落ちず (2024.8.13 UP)
- ことにより外国人の悪感を買うの具とも成りぬべし (2024.5.4 UP)
- この風景と空気が第一等の金儲けの種になるのだ (2024.5.3 UP)
- スペイン人は今も銀河(あまのがわ)をエル・カミノ・デ・サンチアゴ(サンチアゴ道)と呼ぶ (2024.10.26 UP)
地方分権
- 万事、田舎を枯らし、市都を肥やす風、学問にまで行なわるるを見、大いにこれを忌む (2024.5.18 UP)
熊野
誕生日
- 小生は慶応三年四月十五日和歌山市に生まれ候 (2024.5.27 UP)
(てつ)
参考文献
- 『柳田國男全集』第32巻、筑摩書房