日本の棚田百選、日本最大級の棚田
熊野市紀和町丸山にある日本最大級の棚田。日本の棚田百選のひとつ。
山の斜面に石垣を築いて、段々に水田が作られています。
史料文献に初めて登場するのが、関ヶ原の戦いの功により紀伊に移封された浅野幸長による慶長6年(1601年)の検地の記録。7町歩(約7ha)、約2240枚の棚田があったと記録されているそうです。
その後、明治時代には11.3haにまで増え、戦後20数年間は、ほぼその規模で維持されてきました。
しかし、昭和40年代半ば以降、過疎化・高齢化などにより耕作面積が減少。平成初期には明治期の半分以下の4.6ha、500枚程度にまで減少しました。
貴重な文化的景観である千枚田をこのまま荒廃させるわけにはいかないと、地元住民と紀和町が立ち上がり、千枚田の復旧作業が始められました。田が狭く(「一枚足りないと思ったら、足元に置いていた笠の下に隠れていた」という話が語られるほどに小さな田があります)機械が入らないため、手作業による地道な復旧作業の末、現在では7.0ha、1340枚にまで回復しました。
千枚田の中央の辺には大きな岩がどっしりと腰を下ろしています。
(てつ)
2003.4.30 UP
2020.6.10 更新
参考文献
リンク
丸山千枚田へ
アクセス:JR新宮駅から三重交通バス小川口行きで1時間、矢ノ川下車、徒歩20分
駐車場:無料駐車場あり