役行者像を祭った崖の窪み
和歌山県田辺市長野から伏菟野(ふどの)へ向かう途中、前方にすごい崖が見えて気になるなあと思いながら車を走らせていたら、その崖近くの道路端に上に掲載した画像の説明板がありました(※長野から伏菟野への道路は道幅が狭く軽自動車のみ通行可)。
以下、案内板の内容。
大倉と役の行者
地元の人たちは昔から「大峰山山上参り」を盛んに行っていました。その中でも熱心な信者たちは「龍王講」と言う会を作って活動していました。
紀伊続風土記によると信者たちは木像を大倉と言われている崖の窪みに祀っていたようですが、その後次第に朽ち果てたため役の行者像を再建しようということになり、昭和11年信者と住民の寄付で現在の石像が建立されました。
毎年7月20日前後に五穀豊穣と地区繁栄さらに住民の健康を願って向かいの県道沿いでゴマ祈祷と餅撒きを行なっています。また5月の連休には1泊での山上参りを行っています。長野文化資源研究会
崖の窪みに役の行者の石像が置かれています。あそこまで持って行くのは大変だったでしょう。
私が「大倉」について知ることができたのは説明板に書かれていたことだけです。
「大倉」についてのご存知の方、ご教示いただけたら嬉しいです。メールフォームはこちら。
「大倉」は高尾山の東面にありますが、高尾山の南面の中腹にはかつて千光寺という寺があり、その寺屋敷跡からは昭和6年に平安時代の経塚3基が発掘されました。出土品は東京国立博物館が所蔵しています。
(てつ)
2009.8.10 UP
2009.8.11 更新
2020.6.12 更新
参考文献
大倉へ
アクセス:JR紀伊田辺駅から車で20~30分くらいでしょうか
駐車場:駐車場なし
地図:国土地理院地図(たぶんこの辺り)