歌を歌ってはならない滝
和歌山県田辺市本宮町武住の武住谷にある滝のお話。
武住谷の上流の鳥木というところに「歌うたわずの滝」という滝がある。この滝の付近で歌をうたうと、若い娘が現われ、滝の淵に引き込まれるという。だから、この滝の近くでは歌をうたってはならないといわれる。
昔、若い女巡礼が歌をうたいながら、この滝の滝つぼに身を投じたことがあったので、娘は、その女巡礼の霊だといわれる。
この滝、今もあるのか、ないのか。もしかしたらもうないかもしれません。
(てつ)
2010.5.29 UP
2022.7.17 更新
参考文献
- くまの文庫3『熊野中辺路 伝説(下)』熊野中辺路刊行会