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12月29日:今日は何の日 in 熊野

南方熊楠の命日

南方熊楠邸

 12月29日は熊楠忌。熊野が誇る世界的博物学者、南方熊楠の命日です。

 1941年(昭和16年)12月、日本軍の真珠湾攻撃(日本時間1941年12月8日未明、ハワイ時間12月7日)からおよそ3週間後の29日に、熊楠は亡くなりました。享年74。田辺郊外の真言宗高山寺に埋葬されました。

 南方熊楠は、明治から昭和の初期という日本が近代化に躍起になっていた時代にあって、18ヶ国語を理解し、博物学、生物学、人類学、宗教学、性愛学、民俗学、エコロジーなどの様々な分野の学問を縦横無尽に往来し、異能を発揮した世界的博物学者です。

 イギリスの科学雑誌『ネイチャー』への掲載論文51篇は、日本人最多で、世界でも最多だと考えられます。

 日本の変形菌(粘菌)分類学の基礎を固めた生物学者でもあり、変形菌学者であった昭和天皇は、熊楠に会いたくて熊野まで会いに来ました。

 また柳田国男とともに日本の民俗学を創始した民俗学者でもあり、柳田国男は熊楠のことを「私などは是を日本人の可能性の極限かとも思い、又時として更にそれらよりもなお一つ向うなのかと思うことさえある」とまで述べています。

12月

(てつ)

2019.12.20 更新

参考文献