鳥羽上皇の命により建立されたと伝わる熊野神社
愛知県の東部にある豊橋市の中心地に鎮座しています。
旧東海道の吉田宿本陣から道路一本隔てた繁華街に位置するため、狭い境内を立体的に利用し、拝殿・本殿は二階の位置にあります。
通常、熊野社は古い歴史があるため大きな木立ちがあり、遠方から目指すことが容易ですが、今回は準備不足もあり、少々、苦労しました。
たどりついた喜びは大きかったです。
御由緒
(昭和48年3月発行 豊橋市史No.1から引用)
社伝によれば、保延2年(1136)鳥羽上皇の仰せに従い、熊野から快円法印が下向して建立。(残念ながら、祭神は調査不能でした)
当初は、札木町辺にあったが、天正18年(1590)、池田照政の吉田城拡張に伴って現在地に移転した。
なお、これ以前の今川義元の支配時代、天分22年(1553)境内において魚市場の開設を許可し、その口銭で社殿の造営・祭祀の料に充てることを許可した。
また宝物として、江戸時代後半の吉田藩主大河内松平家に伝わる能、狂言面や装束等360点を所蔵しています。
扁額には、正一位安海熊野社とあります。
稲荷社は位階がありますが、熊野社では珍しいと思います
吉田宿本陣跡の碑、道路一本挟んだ隣の町内ですが、古来からの繁華街の証明です。
豊橋魚市跡の碑。
(河合さん)
No.902
(てつによる追記)
鳥羽上皇の命でこの熊野神社を建立したとされる快円法印。
「熊野別当代々次第」に快円の名が見えますが、この快円とは時代が異なります。
2009.3.6 UP
2022.3.27 更新
参考文献
- 『豊橋市史』