全国天王総本社・津島神社の境内摂社
今回、報告する「熊野社」は、愛知県津島市にある津島神社の境内に祀られている摂社の一つです。
熊野社は、30以上ある摂社の一番奥深く津島神社本殿の傍に安置されており、注意深く見ないとなかなか気づきませんでした。
今回、熊野社という文字を念頭において地図などを見ていて発見しました。
津島神社境内摂社の行列
御祭神
伊邪那美命
御由緒
創建は不詳であるが、津島神社の境内摂社(約30社)の一つとして祀られています。
参考 津島神社について
津島神社は、欽明天皇元年(540年)創建、古来は牛頭天王(病気除けの神様)が祀られ、病気平癒、厄除けの天王社として崇敬されてきた。
しかし明治時代、牛頭天王は薬師如来の化身(本地垂迹(ほんじすいじゃく)説)とされ神仏分離により、祭神を建速須佐之男命とし、社名から牛頭天王の名を外して津島神社とされた。
津島神社は、川湊として栄えた津島の中心にあり、織田信長が夏の津島天王祭を見物したという伝説も残されています。
また、豊臣秀吉や尾張徳川家の崇敬厚く、楼門や本殿の普請を行っています。
津島神社の楼門 豊臣秀吉が天正12年(1582)寄進とされる。国指定文化財。
桧皮葺の本殿 熊野社は、こちらからは本殿の裏(西)にあります。
この本殿は、慶長10年(1605)、徳川家康四男・尾張藩主忠吉が病弱のため妻政子によって寄進造営され、国指定文化財です。
(河合さん)
No.948
2009.5.9 UP
2021.6.4 更新