明治末期に熊野神社を合祀
(旧吾妻郡六合村赤岩)
群馬県吾妻郡中之条町、旧六合村(くにむら)の赤岩地区・赤岩神社の場所だけなのですが、ご紹介いたします。
赤岩は、平成18年7月に、国の『重要伝統的建造物群保存地区』に選定されているそうです。
赤岩地区重要伝統的建造物群保存地区 - 中之条町観光協会
赤岩神社は、地図の右端、上の方に位置します。
地区内に「ふれあいんち」(ふれあいの家)と呼ばれる案内所と直売所があり、上の水車小屋が目印です。
赤岩神社の鳥居は道路に面した場所に建てられていますが、拝殿と本殿は山道を15分ほど進んだところに祀られているそうです。
明治三十三年(一九〇〇)に六合村が発足するまで、現在の赤岩地区、広池地区、 高間地区は、赤岩村という一つの村でした。旧赤岩村には、諏訪神社、熊野神社、神明宮、稲荷神社、飯綱神社、琴平神社、 十二神社がありましたが、明治四十一年(一九〇八)に飯綱神社の境内に合祀され、 現在の赤岩神社になりました。
(赤岩神社の案内板より)
赤岩地区の散策パンフレット『赤岩集落を歩く』や他の案内板によりますと、拝殿は稲荷神社(合祀により廃止)の不要になった建物を移築し、大正3年に この場所に再建したという言い伝えがあるそうです。
大黒天の石碑
直売所に飾られていた、昔の祭りの様子です 。
(許可を得て撮影させて頂きました)
パンフレットなどには、赤岩神社前に「かいこんち」(蚕の家)があり、二階部分で 養蚕道具の展示がされていると書かれていましたが、2013年8月現在は鍵が掛かっており、道具やパネルなどは案内所に移されていました。
古い蔵が車庫として使われていたり、住民の皆さんが建物を大切に守っている様子でした。
直売所の方から、「昔、六合村には群馬鉄山があり、神奈川県川崎方面へ運搬のため太子駅という駅があった」と教えて頂きました。
鉄山の採掘は、昭和19年から始まったが、戦争中よりも、むしろ戦後の復興の資材原料となったとのことでした(既に閉山)。
時間の都合で赤岩神社まで参拝に訪れることはできませんでしたが、山深い里に熊野神社が祀られているのは、やはり感慨深いものがありました。
※ 旧六合村は、中之条町に編入合併しています。
(瀬音さん)
No.1773
2013.9.4 UP
2021.3.8 更新