熊野山領であった愛甲の地に鎮座する熊野神社
小田急線愛甲石田駅下車徒歩10分。
住宅街の中の道を緩やかに登っていく。
鳥居の奥、両側が松林の参道を進むと両側に石像(明和四年、元文五年の銘)。
社殿はその奥に鎮座。
歴史のありそうな、街中としてはなかなかいい感じの神社である。
御祭神
速玉男之命・四方津事解男之命・伊弉册之命
御由緒
鎌倉時代の初めには「熊野神社」として鎮座。
藤原清俊という人物が「熊野山領相模国愛甲庄」他をその母親から譲り受けるたという文書が残っている。
つまりこの愛甲の地は寛元元年(1243)以前に「熊野山領」になっていたことになる。
「熊野山領」とは紀州熊野権現に寄進ありされた領地ということであり、その領地であれば当然熊野権現が祭られていたことになる。
天正十九年、徳川家康より社領四石を賜る。
(社前の掲示より抜粋)
その他
境内の石灯籠には康暦二年(1380)の銘が刻まれている。
県下の中世在銘では最古のものだそうです。
境内には鐘楼がある。神仏習合の名残であり、昔は宝蔵院という別当寺があったという。
(TATSUさん)
No.437
2005.8.18 UP
2020.8.1 更新