後三条天皇勅願の神社
JR山陽線西阿知駅より北東に徒歩15分ほど。
道はところどころ旧街道の面影を残している。
街道に面して鳥居が立ち、脇には「恵美須宮」が祀られ、そこから民家の間を参道が延びる。
参道の脇には寛政八年、寛延元年の銘がある石灯籠、手水石が並び、拝殿の奥には境内社が祀られている。
稲荷社、日車神社(稲荷社)、太宰府神社、窪木神社などである。
また参道の脇には、地神社(土之御神)も祀られている。
熊野神社拝殿内
熊野神社本殿
拝殿には細かい彫り物が見られるが、本殿はモルタル造りという。
拝殿前には天保十四年の銘がある狛犬がある。
参道からは、別当寺である遍照院(応永二十三年(1416)に智開僧正によって建造)の三重塔がよく見える。
御祭神
伊邪那岐命
天照大神
瓊瓊杵尊
速玉男命
國常立尊
事解男命
天忍穗耳尊
彦火火出見尊
埴山姫命
軻遇突智命
由緒
創建年代は不詳。
はじめ笹沖に鎮座の足高宮を産土神として祭祀する。
その後児島郡林村熊野神社の御分霊を勧請して守護神とし十二社権現と称した。
明治二年熊野神社と改称し村社に列格、同十五年郷社に列格した。
昭和三十五年年一月本殿が炎上し、昭和三十七年五月に再建した。
(御祭神、由緒は「岡山県の神社」より参照)
(TATSUさん)
No.1514
(てつによる追記)
岡山県神社庁の熊野神社のページによると「当社は後三条天皇勅願の神社であって、馬場先楠の鳥居に勅額があった。文庫にその事を記す書類を収めてあったが、天正年間の火災で鳥居及び文庫は焼失した。その火災で勅額も焼失したと伝えられている」とのこと。
2011.11.1 UP
2019.12.6 更新