もと熊野権現、式内社の小河泉水神社に比定
狩野川にかかる徳倉橋の近くに鎮座する。
バス停湯川より西に入ると鳥居が見える。
鳥居の左に、「小川泉神社」の社号標。
民家の脇の参道を進むと、小さな神橋が道の真ん中にある。ただ川は流れていない。
その先社殿前に、狛犬が二対、石灯籠一対、手水石がある。
石灯籠には文政の銘、手水石には元禄十六年(1703)の銘がある。
鳥居の残欠も転がっている。
拝殿の左右には石祠ずらりと並んでいる。
拝殿右の石灯籠には天保六年(1835)の銘。
拝殿左には境内社と思われる祠があるが、中を覗くと本殿などは祀られてなく、空っぽである。
さらに左には鳥居があり祠が祀られている。
鳥居の扁額には社名は刻まれていない。
中を覗くと日枝神社と書かれた木のお札がみられた。
御祭神
熊野夫須美命(静岡県神社志)
伊弉諾尊、泉津事解男神、速玉男神(静岡県駿東郡誌)
御由緒
不詳
延喜式神名帳記載の伊豆国田方郡小河泉水神社に比定。
江戸時代は「熊野権現」と称していたが、明治初年小川泉水神社と社号を改める。
明治8年2月村社に指定。
昭和9年社殿移転、拝殿左の祠が旧地とも考えられている。
(TATSUさん)
No.1774
2013.9.11 UP
2020.7.2 更新
参考文献
- 静岡県郷土研究協会『静岡県神社志』
- 静岡県駿東郡『静岡県駿東郡誌』