諸国行脚の旅をした老夫婦が勧請した熊野神社
場所
東京都の西の端です。峠をこえれば山梨県です。
JR線、京王線の高尾駅下車、西八王子方面に徒歩8分程。
甲州街道に面して鎮座しています。隣は児童公園になっています。
甲州街道は、銀杏並木で有名です。11月中ごろが紅葉(黄葉)の時期ですが、もうすこし色ずいてました。
御祭神
伊邪那岐命(いざなぎのみこと)
御由緒
旧来より鎮守の森として住民から親しまれてきたが、神社縁起によれば、その昔諸国行脚の旅をしてここまでたどり着いた老夫婦が、紀州和歌山の熊野本宮大社を奉斉したとの伝承がある。
古文書に応安(1368)の頃、片倉城主毛利備中守之師親が創建したともいわれている。天正元年(1573)北条陸奥守氏照が再建し、その後10回の修改築へて現在にいたっている。
社殿左側にはご神木があるが、風邪除け、長寿の木として地元に崇拝されている。
境内の御神燈には寛政年間(1789-1801)の銘がある。鳥居はコンクリート製で両部鳥居である。
境内社
写真右より天満宮、山王様、上の稲荷宮、抱蒼神、八阪宮、お杓文字様(おしゃもじさま)。
下の稲荷宮。
(以上名称は説明板のまま)
その他
昔、中央線の南側には杉木立があって、ここはぢぢいの森、ばばあの森、またの名をお杓文字様(おしゃもじさま)といった。
ここの祠に奉納されている杓文字(しゃもじ)をつかって飯を盛るとたちどころに風邪が治ったという言い伝えがあり、大正のころまでは付近の方達がよくお参りしていたようである。
京王線の拡張工事によってこの熊野神社の境内に移されたというが、結局、中央線の開通と共に消滅してしまったようだ。
例祭(毎年8月)には、市無形文化財の獅子舞が奉納され湯花の神事を執り行う。
(由緒等は境内の説明板による)
(TATSUさん)
No.304
2004.12.12 UP
2020.5.16 更新