カワガラスの導き
川湯温泉についての伝説。
大塔川と熊野川の合流地点にある請川(うけがわ)という集落の若者の夢に、カワガラスが現われ、後を付いて来るように言った。翌朝、いつものように大塔川で顔を洗っていると、カワガラスが現われ、川上の方へ誘うように飛んでいく。カワガラスの後を付いていくと、川原に湯気の立っているところがある。そこでカワガラスが水浴びするので、そこを掘ってみたら温泉が出てきた。若者はその地を開いて住むようになった。これが川湯温泉の始まりである。
(てつ)
2010.3.14 UP
2020.8.13 更新
参考文献
- くまの文庫2『熊野中辺路 伝説(上)』熊野中辺路刊行会