イザナミの墓所と伝わる比婆山の麓に鎮座する熊野神社
本社御祭神:伊邪那美神
相殿御祭神:伊邪那美神 天照皇大神 大国主神 須佐之男神
熊野神社拝殿。後方の瑞垣の向こうに本殿があります。
瑞垣の向こうの本殿。
熊野神社由緒
境内案内板より。
御由緒
古事記に「故(かれ)、其の神避りし伊邪那美神は出雲国と伯伎国との境、比婆の山に葬りき」とある比婆山(命《みこと》山・美古登山)を伊邪那美神の御陵と仰ぎ奥院という。
当社はその南西面参道の遥拝所にあたる。社伝に「創建不詳、和銅六年(七一三)までは比婆大神社と称し、嘉祥元年(八四八)社号を熊野神社と改称す」とあり。その後遥かに星霜を経て、文亀二年(一五〇二)奴可郡西条保久里村大檀那源親盛社殿造立、永正十五年(一五一八)大檀那源尚盛社殿造立、天正四年(一五七六)怒恕郡西条保久里村大檀那源朝臣智盛社殿再興の棟札三枚が現存している。
明治期に入り官幣大社に昇格運動起こり内務省に請願。大正十三年第四十六回帝国議会において「比婆山熊野神社昇格に関する建議案」採択。昭和十四年第七十四回帝国議会において「備後比婆山に伊邪那美神を奉祀する官幣大社建立に関する請願案」採択。やがて時局大変転して今に至る。
広大な神域の百株を越える巨杉郡叢は、森厳な古社の風致を構成し、内十一本の老杉は広島県天然記念物に指定(昭和27年)。
例祭日
- 祈念祭 三月二十九日
- 春祭 四月二十九日
- 御陵祭 七月二十八日(山上にて執行)
- 夏祭 七月二十九日
- 例祭 十一月三日
- 新嘗祭 十一月二十九日
(境内案内板「熊野神社略記」より)
境内神社など
二の宮神社 御祭神 速玉男神
三の宮神社 御祭神 黄泉事解男神
金蔵神社 御祭神 金山彦神
三宝荒神社 御祭神 須佐之男神
牛馬荒神社 御祭神 大山祇神
熊野神社の老杉。熊野神社周辺は巨杉群に囲まれています。昭和27年(1952)2月22日広島県天然記念物に指定。
こちらは拝殿前にあった鳥の木像。国道183号線沿いの土産物店「よりんさい比婆の里」の店主さんのお話しによると、カラスなのだそうです。
(そま)
No.180
2003.5.28 UP
2019.11.3 更新