室町時代の勧請と伝わる熊野神社
(旧篠山市小野奥谷53)
場所
神姫バス篠山営業所より福住行きバス福住小野下車徒歩15分。
バス停より南に向かって奥谷を登る。住居が途切れるあたりに、熊野神社を示す標識がある。
標識にしたがって西の谷を上っていくと山かげに鳥居が見られる。
鳥居は木製の小さなものが2基。そばには山より水を引いただけの手造りの手水舎がある。
そこから、山に向かって石段がある。(石段といっても石積みを行っただけの急なものだ)
石段を登りきったところ山の中腹の平坦地に鎮座していた。
拝殿というほどのものはなく、本殿といっても祠を大きくした程度のものだ。
ただ、境内はきれいに清掃され、供え物も新しい。氏子に大事にされていることがよくわかる。
小さいながら、気持ちのいい神社である。
御祭神
伊弉册命
(兵庫県神社誌による)
御由緒
大宝2年(702)、小野奥谷にあった廃飛蔵山清水寺の守護神として、紀州熊野より熊野坐神社(熊野本宮大社)を小野奥谷の奥山に、貝田に熊野那智神社(熊野那智大社)を、ニノ坪には熊野早玉神社(熊野速玉大社・新宮)が勧請されたといい、その後、貝田、小野奥谷はなくなった。そして再び、永享年間(1429~41)に、熊野本宮大社よりご分霊をいただいたという熊野神社が造られ、土地の人は権現神社といって信仰している。
(篠山市HPより)
その他
大きさといい場所といい標識がなければ探すことは難しい。ありがたいものでした。
境内社はありましたが御祭神は不明。
この地区には、平安期に制定された『延喜式』による山陰道の小野駅家があったとされている。
(TATSUさん)
No.367
2005.2.24 UP
2022.9.9 更新
参考文献
- 『兵庫県神社誌』