講でお祀りされていた石祠をお寺で
玉蔵院境内社
当地は葉山御用邸にも近く海山が隣接する地域という事もあり、古くからの信仰を伝え、町内には熊野神社や、新善光寺といった社寺もあります。
こちらの玉蔵院さまは真言宗のお寺で、森山神社の旧別当寺だそうで、森山神社の例大祭にも御住職様が参列され玉串を上げておられました。
この神社とお寺の後ろに、大峰山という山があります。既に町内にある熊野神社に関しては、こちらのサイトに報告されていました。
どうもこの玉蔵院さまがかつて大峰山の山中にあったようで、修験道の影響がありそうなのですが、森山神社の御祭神は奇稲田姫。玉蔵院にはお不動様や観音様が祀られ、開創には東大寺の良弁僧正の縁起を伝えますが、熊野の文字は見えません。
写真の三つの石祠を収めたお社はちょうど玉蔵院の端にあり、森山神社との境にありました。
写真が悪いのですが、お社の中に三つの石祠が並んでいます。中央が秋葉大権現、右側が金比羅大権現、そして左側が熊野大権現と木札?にありました。
森山神社の神事が終わり、降りてこられた御住職様にこの事をお尋ねすると、あの三つの祠は元々お寺にあったものではなく、近くに講があったが祀り手がなくなってお寺でお祀りされたそう。
お寺の鎮守は、このお社の奥にお稲荷様を祀っており、赤い鳥居もありました。
御住職様はお忙しい御様子だったので、詳しいことは伺えませんでしたが、どうやら漁師さん達の間で秋葉さんやこんぴらさんと同様、講でお祀りされていた熊野大権現(元々の呼び名は不明)さまのようです。
極めて曖昧な記述で大変申し訳ありませんが、以上が熊野大権現の概要です。
(たちばなのこおりさん)
No.1808
2016.9.8 UP
2020.7.9 更新