尋ね人や失物捜しに霊験ありとされる熊野神社
場所
JR八王子駅よりJR武蔵五日市駅行きバス、今熊登山バス停下車徒歩約20分。
今熊山正福寺を右に見て進む。
道端には「左いまぐまさんみち」と刻まれた道しるべがある。
今熊神社は、昭和十七年まで、今熊山の山頂にあったが本殿が焼失し、昭和五十一年に現在地に再建された。
御祭神
建速須佐之男命
月夜見命
御由緒
詳細は詳らかでないが、安閑天皇の御世に紀伊国熊野本宮の御分霊を遷し今熊野宮と称したという。
安閑天皇の妃が行方不明になり、当社勅使を派遣して祈願したところ無事戻ったという。
この伝説から今熊山は、尋ね人や失物捜しに霊験ありとして「呼ばわり山」と言われ、近郊、遠国の崇敬を集めた。
創立後荒廃したが、貞治三年(1364)正福寺別当開山訪印重圓が中興し寺の守護神とした。
今熊野大権現といわれ明治になって現在の社名に変更された。
社殿は遥拝所で背後の山頂に本殿が鎮座している。
明治四十二年に天満神社を合祀した。
境内社
今熊開運稲荷社
その他
境内の石灯籠には嘉永元年(1848)、天保八年(1837)の銘が刻まれていた。
(TATSUさん)
No.823
2007.12.24 UP
2020.6.12 更新
参考文献
- 『新編武蔵風土記稿』