旧巣鴨村の総鎮守が熊野神社を合祀
熊野神社(天祖神社境内社)
天祖神社
場所
JR大塚駅より徒歩5分程度。商店街の中に鎮座。
参拝の人が絶えません。
境内には、空襲で焼けても芽を吹いた樹齢600年の2本の大きなご神木「夫婦銀杏」があります。
天祖神社拝殿
天祖神社御祭神
伊佐奈美命
天祖神社御由緒
創建は鎌倉時代末の元亨年間、豊島郡領主豊島景村が伊勢神宮の御分霊を勧請したのが始まり。
旧巣鴨村の総鎮守で、祭神は天照大御神。
江戸時代までは神明社、神明宮と呼ばれ、明治6年(1873)に天祖神社と改称された。
(祭神、由緒は東京都神社庁編「東京都神社名鑑」参照)
江戸名所図会には十羅刹女堂(じゅうらせつにょどう)として描かれています。
明治期の神仏分離のなか、十羅刹女堂は近隣の福蔵寺に移されました。
その後、福蔵寺が廃寺となり、東福寺に移され、現存しています。
「新編武蔵風土記稿」巣鴨村の項には福蔵寺の鎮守として「十羅刹社 鬼子母神を合祀す、村内の鎮守とせり」と記述されています。
天祖神社境内社、熊野神社
境内社は拝殿の左右に鎮座し、右側には、稲荷社、合殿で、榛名社・三峰社、左には合殿で左から菅原社・熊野社・厳島社の祠が鎮座しています。
天祖神社境内社
「新編武蔵風土記稿」巣鴨村の項には熊野神社に関しては「熊野社 福蔵寺持」とだけ記述されています。
熊野神社は、天祖神社に合祀されたものと思われます。
(TATSUさん)
No.1200
2010.2.6 UP
2023.10.7 更新
参考文献
- 東京都神社庁編『東京都神社名鑑』
- 『新編武蔵風土記稿』