小栗判官のまかずの稲
小栗判官が髪を結んでいた「ワラ」を捨てたところに稲が生え、毎年実り続けることから「まかずの稲」といわれている。
(案内板より)
血の道に神効あり
まかずの稲の米には血の道(女性ホルモンの変動に伴って起こる心身の不調)にすぐれた効き目があるとされました。
東牟婁郡湯峰に蒔かずの稲というあり。自生の稲と言い、小栗判官入湯の時、初めて生えしなど伝う。その米、血の道に神効ありとて貴ぶ。
(南方熊楠「紀州の民間療法記」)
死から蘇った男に由来するものが女性の病気に効果があると考えられました。小栗判官を通して熊野の強力な浄化力が米に宿ったのでしょう。積極的に女性の参詣を受け入れた熊野ならではのことのように思います。
(てつ)
2009.9.9 UP
2020.11.15 更新
2021.1.14 更新
参考文献
- 『南方熊楠全集 第2巻』平凡社
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まかずの稲へ
アクセス:
・JR新宮駅から熊野交通バス、奈良交通バス、明光バスの熊野古道スーパーエクスプレスで本宮方面行きバスで約1時間10分、湯の峰温泉バス停下車。徒歩5分。
・JR紀伊田辺駅から本宮・発心門王子方面行き龍神バスで約1時間40分、湯の峰温泉バス停下車。徒歩5分。
湯の峰温泉バス停から徒歩4~5分で定期バス回転場へ。そこから左の狭い道を行きます。徒歩1分ほどで道下にまかずの稲があります。 もう少し行くと道上に力石があります。
駐車場:湯の峰温泉に無料駐車場あり
湯の峰温泉を通る熊野古道レポート