ここでしか作れない、まるで宝石のような木の染め物
Photo by 立木染工房
田辺市本宮町皆地(みなち)に「立木染工房」という工房があります。
立木染(たちきぞめ)の作品を作っている工房です。
「立木染」という言葉はご存知ですか? 耳慣れない言葉ですよね?
それもそのはず。立木染は熊野の山里にある「立木染」という小さな工房が独自に開発した技術ですので。
立木染とは、自然の生きている立ち木を染料で染めることです。またそうして染められた木で作られた作品のことです。
自然の生きている木に染料を注ぎ、木が水分を引き上げる蒸散作用を利用して、木を染めます。
「立木染工房」では、独自の技術で染めた木でペンダントやブローチやバレッタ(髪留め)、ボールペンなどを作っています。
不思議な、まるで宝石のような色合いと模様。木とは思えませんが、木です。手に取っていただければわかります。見た目を裏切るその軽さにはきっと驚かれることと思います。
素材が木ですので、色合いと模様は木の染まり具合や木の取り方、木目などによるので同じものは2度と作ることができず、どれもが世界でたったひとつのものとなります。
実物は写真よりももっともっと美しいです。ぜひとも実物をご覧ください。木自身が作り出した色合いと模様は、神秘的で美しく、うっとりとするほどです。
職人による手作りなので、大量生産はできず、販売店の数も限られます。東京の百貨店で販売することなどもありますが、熊野以外の地域ではなかなか目にする機会がないと思います。熊野にお越しの際にはぜひとも実物を手に取ってご覧ください。価格は数千円のものから数万円のものまであります。
立木染は、田辺市本宮町では道の駅や一部の旅館などで販売されていますが、田辺市本宮町までお越しならば、直接、工房に行って見せてもらうのがいちばんです。
立木染工房へのアクセスは、まずは、国道311号、上地(かみじ)バス停を目標にお越しください。上地バス停から工房までは徒歩5分です。「皆地いきものふれあいの里」の皆地いきものふれあいセンターの入口前にあります。
本宮方面から
四村川にかかる皆地橋を渡ります。橋の上から工房が見えます。
Photo by 立木染工房
画像真ん中が立木染工房。すごいところに建っています。建物の下に滝があります。
皆地橋を渡ってすぐ右折。下のような案内板があります。
そうしたら、すぐに工房です。
工房の入口にブザーがあるので、それを押して呼び出してください。
工房内には立木染の作品が展示されています。
Photo by 立木染工房
工房は常には営業していません。
基本的には土・日・祝日営業で、平日は不定休。平日にお越しの際には数日前に連絡が必要です。土日祝日でも都合により休む場合もありますので、数日前に連絡を取っておいたほうがよいと思います。立木染 工房HPはこちら。
立木染は、熊野おすすめの逸品です。熊野にお越しの際にはぜひ工房にお立ち寄りください。立木染の作品にはきっと感動していただけると思います。
(てつ)
2009.1.18 UP
2009.3.26 更新
2020.10.25 更新
参考文献
立木染工房へ
アクセス:JR紀伊田辺駅から熊野本宮方面行きの龍神バスで約1時間半、上地バス停下車、徒歩5分
(皆地バス停からも徒歩5分ですが、上地バス停からのほうがわかりやすいと思います)
駐車場:駐車場あり