聖武天皇
現代語訳
神亀 丙寅(ひのえとら)
12月に熊野川で川の流れに従って舞楽が行われた。
4年 丁卯(ひのとう)
熊野本宮神戸開音郎久
天平元年 己巳(つちのとみ)
光明皇后が皇后になった。亀の背に「天王貴平和百年」という字があった。
3年 辛未(かのとひつじ)
紀の国並びに熊野で海水が血のように変わり、5日を経た。
6年 庚戌(かのえいぬ)
4月に熊野山で大地震があった。神倉が地震で崩れ、火の玉が海の中に入った。碁を吉備真備(きびのまきび)公が帰朝し持ってきたという。
8年 丙子(ひのえね)
神倉が修営し、今神倉が遷座した。天下に疱瘡が流行した。
14年 壬午(みずのえうま)
奥州で赤雪が降って2寸積もった。6月京中雨飯大隈国堂中有色
17年 乙卯(きのとう)
2月に行基が熊野を詣で宮籠りをした。天下に大地震があった。
原文
神亀 丙寅
十二月熊野川舞楽従流川
四 丁卯
熊野本宮神戸開音郎久
天平 己巳(つちのとみ)
光明皇后立亀背有天王貴平和百年字
三 辛未
紀ノ国并熊野海水変如血五日ヲ経
六 庚戌
四月大地震熊野山神倉地震ニ崩火ノ玉入海中 碁、云吉備公帰朝持来ル
八 丙子
神倉修営今神倉遷座 天下疱瘡流行
十四 壬午
奥州雨赤雪二寸六月京中雨飯大隈国堂中有色
十七 乙卯
二月行基熊野詣為宮籠 天下大地震
(てつ)
2021.10.17 UP
参考文献
- 熊野速玉大社宮司 上野元監修・発行『速玉本 熊野年鑑』熊野速玉大社