孝謙天皇
現代語訳
天平勝宝(てんぴょうしょうほう)3年 辛卯(かのとう)
正月に熊野三山に日本第一の勅額(ちょくがく:天皇が直筆して寺社に与える寺社額)が入った。
5年 癸巳(みずのとみ)
熊野で大地震が3日あった。
6年 甲午(きのえうま)
8月に大風大雨、熊野山も同じ。
天平宝字(てんぴょうほうじ)元年
天皇の寝殿の承塵(しょうじん:貴人の御座所などの上方に設けられた塵避けの板、布など)の裏に「天下太平」の四字が自ら生じた。
2年 戊戌(つちのえいぬ)
大和国で藤の根に虫が字を成した。
原文
天平勝宝三 辛卯
正月熊野三山ニ日本第一ノ勅願入
五 癸巳
熊野大地震三日
六 甲午
八月大風雨水熊野山モ同
天平宝字
寝殿ノ承塵裏ニ天下太平ノ四字自生
二 戊戌
和州藤根ニ虫成字
(てつ)
2021.10.21 UP
参考文献
- 熊野速玉大社宮司 上野元監修・発行『速玉本 熊野年鑑』熊野速玉大社