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『熊野年鑑』現代語訳 嵯峨

嵯峨天皇

現代語訳

弘仁元年 庚寅(かのえとら)

去年3月、宇井・鈴木・榎本が熊野の悪鬼を多く討った。

3年 壬辰(みずのえたつ)

去年、先帝が熊野三山に行幸。熊野第一座、快慶が別当職をつかさどった。
別当屋敷は東西53間南の入口23間、南北西の方56間、南北東の方48間。いま長徳寺の長屋となった。

4年 癸巳(みずのとみ)

10月18日、熊野で別当職を補任。これが別当の始まりであった。
新宮で錀宮を宣下により祀った。江州阪本で初めて茶を植えた。

6年 乙未(きのとひつじ)

正月に先帝が熊野に行幸。本殿の御戸が自ら開いた。

11年 庚子(かのえね)

熊野三山に行幸し、5度奉幣供養等があった。

原文

弘仁 庚寅

去年三月宇井鈴木榎本熊野悪鬼多討

三 壬辰

去年先帝熊野三山行幸熊野第一座快慶執別当職 別当屋敷東西五十三間南ノ入口二十三間南北西ノ方五十六間南北東ノ方四十八間今長徳寺長屋トナル

四 癸巳

十月十八日熊野補任別当職是別当ノ始也
新宮錀宮依宣下祠 江州阪本ニ始テ茶ヲ植ル

六 乙未

正月先帝熊野行幸本殿ノ御戸自開

十一 庚子

熊野三山行幸五度奉幣供養等アリ

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(てつ)

2021.11.4 UP

参考文献