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くまのほんぐうたいしゃ れいたいさい ゆのぼりしんじ
熊野本宮大社 例大祭 湯登神事


平成23年4月13日、和歌山県田辺市本宮町。恒例の熊野本宮大社例大祭初日の湯登神事(和歌山県無形文化財)が斎行されました。自分は渡御の中なので、写真はてつ撮影です。

午前9時30分に熊野本宮大社本殿前で拝礼の後、渡御が大社を出発し境外社の真名井社近くのバスターミナルまで行き、バスで町内の湯峰地区まで移動します。今年の稚児さん(3歳前後の男の子)は13日が8人、15日が9人でした。本来は熊野十二所権現になぞらえて12人の稚児さんが渡御します。

湯峰に着くと、晴れ渡った青空を背景に一面の桜吹雪に出迎えられました。今まで見たことも無いぐらい美しい桜吹雪、春の湯峰に感激です。今年は斎館(当屋)・老舗旅館「あづまや」さんで稚児さんと渡御の奉仕者は湯垢離(ゆごり。温泉での禊)の後、斎食をいただきました。内容は毎年変わりますが、定番の温泉粥、筍の子木の芽和合、板取り、鮎笹香り総身焼き、薬膳酒等々盛り沢山でした。御馳走様です。



湯垢離と斎食が済むと午後1時から渡御の一行は斎館(湯峰の老舗旅館あづまや、伊せやで隔年交代)を出発、湯峯王子で祝詞奏上、献饌、八撥(やさばき)神事を行います。八撥神事は稚児が左に3回、右に3回、左に3回、笛と太鼓と総代さんの「あがりやそー!」「さがりやそー!」の掛声で回り、御祭神が稚児に遷られる神事です。
その後、大日山を越える「大日越」(だいにちごえ。熊野古道中辺路ルートの一部)を渡御します。

祭の日の稚児さんは熊野の神様の依代で神聖な存在となり、神事の時以外は地面につけてはならず、「ウマ」と呼ばれるお父さんが肩車をして渡御・山越えをします。今年は湯峯王子の前で観光協会の方達により、観光客に温泉粥と温泉コーヒーがふるまわれました。

山越えが始まり大日山中腹の鼻欠地蔵まで行くと熊野修験の行者さん方が御祈祷、その先の熊野本宮大社境外社・月見岡神社へ渡御して再び八撥神事を行います。神事終了後下山して午後3時頃、熊野本宮大社旧社地・ 大斎原(おおゆのはら) 前の札の辻(ふだのつじ。木の鳥居のある所)で旧社地を遥拝。湯登神事はここで一旦解散します。

同日午後5時30分からは宮渡(みやわたり)神事が斎行され(開始時間は年により多少変動します)、拝殿で八撥神事の後、旧社地大斎原に渡御し再び八撥神事、真名井社まで渡御してこの日最後の八撥神事の後、大社鳥居前まで帰還し解散。13日の祭は桜吹雪の中で過ごしました。

例大祭は同月15日の渡御祭まで続きます。

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