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◆ 桑原水菜『耀変黙示録2―炎の蜃気楼(ミラージュ)〈31〉』コバルト文庫(集英社)


レビュアー:てつ(2009.2.9 UP)

 本編全40巻の『炎の蜃気楼(ほのおのミラージュ)』の第31巻「耀変黙示録(ようへんもくしろく)2 ―布都の章―」。

 仰木高耶(上杉景虎)は、直江信綱、那智の生き残りで八咫烏を使う少女、本宮礼らとともに、最後のサニワが住まうという湯の峰温泉に向かう。

 死者が詣でるという那智の妙法山まで、途中で迷った死者を連れて行くのがサニワの仕事ということで、サニワは仕事に出ていて不在。

 仰木高耶と直江信綱は湯の峰の旅館で温泉に浸かることにします。湯の峰の温泉は、小栗判官蘇生の伝説の湯で、霊的濃度が高く解毒治療にもってこいなのだとか。2人は解毒治療を行ないます。
 「これが『湯の峰』の湯の威力なのか。小栗判官の伝説は誇張でもなんでもない」というのが仰木高耶の感想。

 その後、敵襲。敵を退け、サニワと会い、そして、本宮礼に熊野神・家津美御子(けつみみこ)が降臨。その凄まじい霊威。湯の峰王子伏拝王子の名も登場。
 仰木高耶一行は、熊野本宮の旧社地、大斎原(おおゆのはら)に向かう。

 熊野牛玉。熊野の土豪ニシキトベ三体月の伝説。熊野で神武を蘇生させた布都御魂。熊野の海に入水往生した平維盛
 熊野に関わる神話や伝説、歴史などが巧みにストーリーに組み込まれています。

 「熊野を制するものが《闇戦国》を制するのですよ」とのことで、次巻以降も熊野を舞台にストーリーは展開します。

(てつ)


目次

炎の蜃気楼(ミラージュ)31 耀変黙示録2―布都の章―

第7章 「成田譲」
第8章 蘇生の泉
第9章 流された神々は嗤う
第10章 真実という名の弾丸
第11章 千々の交錯
第12章 三体月は知っている
第13章 滅びまでも百四十羽
あとがき

耀変黙示録2 布都の章―炎の蜃気楼〈31〉 (コバルト文庫)
耀変黙示録2 布都の章―炎の蜃気楼(ミラージュ)〈31〉 (コバルト文庫)

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関連サイト
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