静御前がヒキガエルに
和歌山県田辺市本宮町静川に伝わるお話。
静川のシズノタイラのオイアイというところに滝がある。昔、静御前がヒキガエルになり、この滝に入ったという。
静御前は源義経の愛妾。
義経との間にできた赤子を鎌倉由比ガ浜に沈められ、その後京に帰されてからの静御前の動静については不明。死についても不明で、若年のうちに亡くなったとする説が多い。終焉の地も諸説ある。
静御前がヒキガエルになったというのは、静御前が京都・神泉苑での雨乞いの儀式で舞う際に後鳥羽天皇から下賜されたという舞衣「蛙蟆龍の御衣(あまりょうのぎょい)」からの連想か。
(てつ)
2010.6.8 UP
2022.7.16 UP
参考文献
- 近畿民俗学会 近畿民俗叢書『熊野の民俗ー和歌山県本宮町ー』初芝文庫