江戸時代前期に村の総鎮守・神明社に合祀
場所
JR武蔵野線新小平駅より青梅街道を徒歩15分。
青梅街道に面して建っている大きな鳥居をくぐると、100M余り続く長い参道には、樹齢350年もの大ケヤキや種々の樹々が武蔵野の面影を残している。
小平神明宮鳥居
小平神明宮拝殿
拝殿の、左右に境内社がある。
拝殿に向かって右の 東殿には、左から八幡神社、八雲神社、春日神社が祀られている。
左の西殿には、左から白山神社、熊野神社、秋葉神社、稲荷神社が祀られている。
小平神明宮境内社
熊野神社(小平神明宮境内社)
熊野神社の御祭神
伊邪那岐命
伊邪那美命
御由緒
由緒 不詳
「新編武蔵風土記稿」小川村の項には
神明社 除地、一町六段六畝廿歩、村内の鎮守なり、
本社六尺四方南向、拝殿二間半に五間、鎮座の初を詳にせず、
神体白幣、例祭九月十九日、
神主は郡内殿ヶ谷村阿豆佐美天社の神主宮崎某配下宮崎加賀といへり
と記述されている。
かつて、この近辺は「逃げ水の里」と呼ばれるほどの水の乏しい荒野であった。
小川九郎兵衛が、幕府に新田開発の願いをして、青梅街道の開通、玉川上水・野火止用水の完成を受け、岸村(武蔵村山市)神明ヶ谷の山上に鎮座していた産土神を奉載してきたものである。
寛文元年(1661)のことで、村の総鎮守とした。
当初の社地は野火止用水の南の丘にあったが、天和元年(1681)現社地に遷座した。
熊野社、八幡社、白山社、稲荷社、八雲社は天和年間(1681-1683)に合祀されたといわれている。
(御祭神共に「小平町史」より参照)
以前、報告した小平市仲町361の熊野宮も、同じ武蔵村山市より勧請したものである。
また、東京都西多摩郡瑞穂町殿ヶ谷1008の阿豆佐味天神社にも、熊野社があり、以前報告している。
(TATSUさん)
No.1201
2010.2.7 UP
2021.7.27 更新
参考文献
- 『新編武蔵風土記稿』
- 『小平町史』