くじらてぬぐい、熊野染
黒地に鯨の目ひとつを染め抜いた手ぬぐい。
江戸時代の浮世絵師・戯作者、山東京伝が天明4年(1784年)に開催した「手拭合(てぬぐいあわせ)」に出品された絵てぬぐいのひとつ。作者は不明。
捕鯨に名高い熊野灘を洒落て、熊野染(くまのそめ)。
別名、めくじら。「めくじらを立てちゃいけません」との洒落。
山東京伝は、出品された手ぬぐい79点の図案に短文を添えて、手ぬぐいの図案集「たなぐひあはせ」を出版。
「熊野染」の添え書きには「古来より鯨帯といえることは聞けどくじらてぬぐいなきおば目くじら立て」。
東京浅草の手ぬぐい専門店「ふじ屋」さんが復刻。
東京在住の知人がプレゼントしてくれました!
ありがとうございます!
熊野染 江戸天明「手拭合」名品集より
黒地に目だけを染め抜いて、鯨の接写として発想が奇抜で斬新。捕鯨に名高い熊野灘を洒落て、熊野染と称す。
「めくじらを立てちゃいけません。」なんて、江戸の洒落言葉がきいています 。染絵てぬぐい ふじ屋
かっこいい!
ふじ屋
東京都台東区浅草2-2-15
東京メトロ銀座線・都営浅草線・東武伊勢崎線・つくばエクスプレス浅草駅より徒歩約5分
(てつ)
番外編 No.31
2011.8.13 UP
2011.8.25 更新
2021.6.29 更新