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蝶の羽根岩(ちょうのはねいわ)

 三重県熊野市育生町

蝶の羽根を思わせる、柱状節理の風化現象

蝶の羽根岩

 和歌山県北山村から三重県御浜町に抜ける県道52号(御浜北山線)を車で北山村から大丹倉に向かう途中にある蝶の羽根岩
 県道52号は尾川川(おがわがわ)に沿って走り、その尾川川にかかるナベラ滝橋の上から見ることができます。

蝶の羽根岩

 橋の上から下流側を見おろす。なだらかな滝になっています。岩盤に丸い模様が見えます。

蝶の羽根岩

 橋の上から上流側を見おろす。丸い模様がどのようにしてできたのか不思議。

 以下、ナベラ滝橋の手前に道路端にある説明板より。

蝶の羽根岩と柱状節理

 右手の橋から、流紋岩の柱状節理の珍しい風化現象を見ることができる。その模様を二つ合わせると、羽根を広げた蝶に見える事から「蝶の羽根岩」と呼ばれている。一般に、岩石中に鉄分が含まれている場合は、風化によって表面から徐々に酸化し赤く変色する。流紋岩はもともと灰白色であるが、岩石の割れ目から風化が進み、川によって浸食され、このような模様が現れたと考えられる。
 節理とは、マグマの冷却などによってできる岩石の規則的な割れ目のことである。柱状節理は、柱状の岩を縦にいくつも並べたような形が特徴で、市内の海岸線でも見ることができる。二木島湾入口にある花崗斑岩(かこうはんがん)の大岩壁はその典型で、縦を立てたような形から「楯ヶ崎(たてがさき)」の名で親しまれ、三重県の天然記念物に指定されている。

石のまち

 熊野市は七里御浜のみはま小石や那智黒石のほかに珍しい丸石も多い。毎年小石を産んでいたという直径2mの「亥の子石」(飛鳥町)、伊勢神宮から袂(たもと)に入れて持ち帰った石が大きくなったという「タモト石」(五郷町)など、多くの伝説・民話が残されている。

 なるほど、この不思議な模様は柱状節理の風化したものを上から見ているのか、と納得。

 橋の下に下りて近くで蝶の羽根岩を見てみます。

蝶の羽根岩

 自然の造形の不思議さとともに水の美しさにも感動。

 いったん道路に上がってまた別の所から下に下ります。

蝶の羽根岩

 美しい光景。
 夏場は子供たちの川遊びの場所になるそうです。滝を滑ったり、淵に飛び込んだり。楽しそう。

(てつ)

2009.10.15 UP
2020.7.6 更新

参考文献

蝶の羽根岩へ

アクセス:JR熊野市駅から車で約1時間くらい? 県道52号線は狭い道なので、車の運転には充分気をつけてください。 
駐車場:駐車場はないが、1~2台分の駐車スペースはあり

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