聖地となった熊野の島
水垣の本質は、水にふれ、水を潜らなければ絶対に聖地・聖域へ参入できないという点にある。それは、聖地へ参入するに際して、自然な形で「禊ぎ」がなされることを意味している。(中略)水垣の思想の原点にあってそれが最も自然な形で生きてきたのは「島」であり、その信仰心意をもっとも実感的に示してくれるのが「川中島」である。
(野本寛一『神と自然の景観論 信仰環境を読む 』講談社学術文庫、131-132頁より引用)
水にふれなければ立ち入ることができない聖地。このような島を祀る神社が残されているのも熊野の素晴らしいところです。
和歌山県
- 神島 熊楠が守った神の島、国指定天然記念物。和歌山県田辺市
- 稲積島 周参見浦の漁業の守り神。和歌山県すさみ町
- 橋杭岩 岩の列の中程にある島を祭る。和歌山県串本町
- 弁天島 島を祭る。和歌山県那智勝浦町
- 権現島 熊野権現が降臨した島。和歌山県串本町
- 目覚山 水底神社。和歌山県那智勝浦町
三重県
(てつ)
2012.8.13 UP
2019.12.12 更新
参考文献
- 野本寛一『神と自然の景観論 信仰環境を読む 』講談社学術文庫
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