朱雀天皇
現代語訳
承平元年 辛卯(かのとう)
熊野が白蜜(蜂蜜)を献上した。
※熊野は蜂蜜の産地として知られました。江戸時代の百科事典『和漢三才図会』には「蜂蜜は紀州熊野から出るものが一番よい」と記されています。
3年 癸巳(みずのとみ)
2月に増皇を別当に任じた。 平将門が謀反した。
※増皇は第8代熊野別当。
天慶 庚子(かのえね)
2月に熊野新宮に正一位を奉らせた。
6年 癸卯(みずのとう)
常田の禰宜が熊野山に入り帰らなかった。新宮飛鳥の大杉に龍燈(怪火)が上った。
原文
承平 辛卯
熊野白蜜ヲ献
三 癸巳
二月増皇別当ニ任平将門謀反ス
天慶 庚子
二月熊野新宮令奉正一位
六 癸卯
常田ノ禰宜入熊野山不帰新宮飛鳥ノ大杉ニ龍燈上ル
(てつ)
2021.11.19 UP
参考文献
- 熊野速玉大社宮司 上野元監修・発行『速玉本 熊野年鑑』熊野速玉大社