村上天皇
現代語訳
天暦
7月7日に那智の滝が光明を放った。
7年 癸丑(みずのとうし)
4月に本宮で御戸開が始まった。熊野山で大雪。
※御戸開社は本宮摂社。『紀伊続風土記』には「御戸開社 祀神 素盞嗚尊」とあります。(本宮:紀伊続風土記 現代語訳)
8年 甲寅(きのえとら)
熊野三山の修営が3月に始まった。
10年 丙辰(ひのえたつ)
11月に本宮が遷宮した。
天徳元年 丁巳(ひのとみ)
7月に上熊野地の空中で女の声がした。8月に新宮が遷宮した。11月に那智山に遷宮の詔、毎日の文が神祇伯より来た。乾元大宝の銭を鋳造した。
4年 庚申(かのえさる)
9月24日に内裏が焼けた。遷都以来初めて炎上した。
原文
天暦
七月七日那智ノ滝光明ヲ放
七 癸巳
四月本宮御戸開始熊野山大雪
八 甲庚
熊野三山修営三月始
十 丙辰
十一月本宮迂宮
十 天徳
十一月本宮迂宮
天徳 丁巳
七月上熊野地空中有女声八月新宮迂宮 十一月那智山詔迂宮日次ノ文神祇伯ヨリ来乾元大宝ノ銭ヲ鋳
四 庚申
九月二十四日内裡焼遷都以来始炎上
(てつ)
2021.11.20 UP
参考文献
- 熊野速玉大社宮司 上野元監修・発行『速玉本 熊野年鑑』熊野速玉大社