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◆ プチ熊野古道歩き「中辺路:三軒茶屋跡→熊野本宮大社旧社地」〜てつのリハビリ熊野古道歩きレポート〜


 妻とともに、リハビリをかねて熊野古道を歩きました。3週間ほど前までは松葉杖生活でしたので、かなり遅いペースです。途中で何組かの人たちに追い抜かれました。

 今回歩いた「三軒茶屋 → 熊野本宮大社旧社地」は全体的にはなだらかな下りとなっているコースで、距離も4kmほど。普通の体力がある人であれば、まず問題なく歩くことができると思います。
 なお左のコースタイムは、今回の私どもの時間ではなく、一般的な時間を記しています。また所要時間には休憩時間・見学時間・参拝時間などは含んでおりませんので、その点はご注意ください。

大日越大鳥居

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熊野本宮大社近辺の熊野古道「中辺路」

● 三軒茶屋跡 → 熊野本宮大社旧社地(約4km;約1時間コース)

平岩口バス停 → 三軒茶屋跡 → 祓戸王子熊野本宮大社熊野本宮大社旧社地 → 本宮大社前バス停

アクセス
 平岩口バス停までは熊野交通バス龍神バス奈良交通バス住民バスをご利用ください。
 平岩口バス停には特急バスは停まりませんので、ご注意ください。

 熊野古道「中辺路(田辺〜熊野本宮)」沿いの宿泊施設


2005.10.21(金)晴れ

 家から三軒茶屋跡までは皆様の参考にはなりませんのでレポート省略。
 みなさまは平岩口バス停でバスを下車してください。平岩口バス停付近の国道168号に「三軒茶屋跡まで700m」の看板があります。国道から細い車道に入ってその道を登っていってください。10分ほど歩くと車道の上に架かる橋がありますが、その橋が熊野古道です。橋の南側(本宮より)のほうに三軒茶屋跡があります。
 タクシー(熊野第一交通:0735-42-0051)を利用される場合は平岩口バス停ではなく三軒茶屋跡まで行ってもらえばよいです。
 車でお越しの方は本宮大社付近の駐車場に車を停めて、バス(本宮大社前から十津川方面へ4分ほど)またはタクシーを利用して三軒茶屋跡まで行ってください。

 午前10:00前に三軒茶屋跡近くに着いたが、ちょうど団体客が来たので、車道に架かる橋の反対側に登ってちょっと待つ。ここに71と書かれた木の道標がある。滝尻から500mごとに置かれた道標で、滝尻王子が1番。本宮大社の裏の鳥居のすぐ近くの祓戸王子に最後の75番がある。だから三軒茶屋跡から本宮大社までは約2km。時速4kmで歩ければ30分、時速3kmで45分の距離。

熊野古道道標

 10:00。団体客がスタートしたので、橋を渡って、三軒茶屋に行く。
 江戸時代に三軒の茶屋があった場所で、中辺路と小辺路の合流点であった。現在は休憩所&トイレがある(ここから本宮大社までは途中にトイレはない)。
 知人が休憩所で店を出していたので、ちょっとおしゃべり。売っていたのは、蜂蜜とか鮎とからっきょとか梅干とか。とくに蜂蜜はニホンミツバチのものなので、一般に売られている西洋ミツバチの蜂蜜とは味が違うのでお薦め。とても濃厚な味です。

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 休憩所&トイレのすぐそばに江戸時代の道標の石があり、また近年作られた関所がある。
 石には本宮方面から見ると「右かうや十九り半/左きみい寺三十一り半/みち」と刻んである。左の道が高野山へと続く小辺路(通行不能。この場所では道はわずかに残るのみ。八木尾からは高野山まで続く)で、この道のほうから石を見ると「左本宮道/二十一丁」と刻んである。

熊野古道道標

 関所は「九鬼ヶ口関所」といい、本当は国道168号の辺りにあったが、ここに模擬的に復元された。関所を通るには通行手形と通行料が必要だった。通行料は江戸時代の文久年間(1861〜64)で十文(今の金銭価値だと200円くらいらしい)。現在はもちろん関所の番人がいないので、誰でも無料で自由に通ることができる。(*^o^*)

熊野古道関所

 関所を通ると、少しの間、緩やかなのぼり。登りきれば平坦な道に。道の上下は杉檜の人工林が多い。よく間伐してある所が多いが、間伐が足りなくて薄暗い所もわずかながらある。

熊野古道

 何組かの人たちに追い抜かれる。72番の道標には10:20着。登りがあったせいか、500mを20分というスローペース。時速1.5km! 遅いねえ。75番の祓戸王子まであと1.5km。このペースでは本宮大社まであと1時間かかる。

熊野古道

 73番の道標には10:32。500mを12分。時速2.5km。平坦な道だったので、ペースアップしている。本宮大社まであと1km。
  少し行くと、「ちょっとより道」の看板。古道から外れて少し登らなきゃならないけれど、「和歌山県の朝日・夕日100選」の夕日の部に選ばれた見晴しのよい場所に出れるので、行くことにする。10:39。
 登りきると、開けた場所に出る。10:43。

熊野古道見晴し台

 遠くの山々が見える。右手(西)に大塔山系。左手には熊野川が見える。熊野川は大峰山系を源流とする近畿最長の河川。世界遺産で唯一の文化遺産として登録された川。本宮-新宮間の移動は熊野川の水上交通が利用された。

熊野川

 正面には本宮旧社地や近年建てられた日本一の大鳥居(高さ33.9m、横42m)が見える。大鳥居には金色の八咫烏が輝いている。八咫烏は熊野の神様の使い。現在では、八咫烏は熊野のシンボルマークとなっている。

大鳥居

 これは「新伏拝王子」と呼びたい眺め。昔の人ならきっと伏し拝んだことだろう。
 見晴し台から古道に戻る。古道端に三体の石仏がある。ここで行き倒れた人を弔ったものか。昔は行き倒れる人も多かったが、熊野詣の途中で亡くなっても極楽往生できるとされた。
 74番の道標に10:55。石畳の下り坂。石畳は江戸時代のもの。石畳は足下が滑りやすいので注意。立ち止まって振り返ってみると、石畳がきれい。

熊野古道石畳

 前方が明るくなってくる。山道を抜けると、団地がある。ここの下りの石段がこれまででいちばん堪えた。下りは膝にくる。フェンスに掴まりながら降りる。車道に降りたら、本宮大社まであと少し。

熊野古道

 11:16、祓戸王子。75番の道標。面積は小さいが、大きな木が数本立っていていい感じ。イチイガシが2本。クスノキが1本。その他スギなど。これだけ大きいイチイガシって貴重だと思う。

祓戸王子

 振り返って祓戸王子を見る。

熊野本宮大社鳥居

 11:23、本宮大社の裏の鳥居をくぐる。鳥居横に細い道があり、そちらが本来の古道らしい。社殿の横を通って、社務所の前を通り、黎明殿の前に出る。タラヨウの木がある。葉書の語源となった木。タラヨウの葉に先の尖った物で引っ掻いて字を書いてしばらくおくと、引っ掻いたあとが黒く浮かび上がってきて字が読めるようになる。

 神門をくぐり、社殿の前に出る。第一殿から第四殿まで横一列に並ぶ。もともとは熊野川・音無川・岩田川の合流点の中州にあった。明治22年の大水害で多くの社殿が流出する被害を受け、2年後(明治24年)に流出を免れた社殿をここに移築、遷座した。

 熊野三山は共通の神様を祀っているが、主祭神はそれぞれ異なる。本宮の主祭神、家都美御子大神(けつみみこのおおかみ。阿弥陀如来)が祀られているのは第三殿。
 第二殿は熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ。熊野速玉大社の主祭神。薬師如来)、第一殿は熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ。熊野那智大社の主祭神。千手観音)、第四殿は天照大神(あまてらすおおみかみ。十一面観音)を祀っている。参詣の順番は、かつての熊野御幸にならい、第三殿、第二殿、第一殿、第四殿となる。

 右手隅の方に白河上皇が詠んだ歌を刻んだ歌碑もある。「咲きにほふ 花のけしきを みるからに 神のこゝろぞ そらにしらるゝ」。
 近くに小泉純一郎総理が平成16年5月29日(みどりの日)に手植えした熊野権現桜もある。

 石段を下りて旧社地に向かう。石段の傍に細い道があってそれが古道らしいが、今の私には無理。手すりに掴まりながら石段を下る。下の鳥居に着いたのが11:50。ここに本宮大社前バス停がある。もうお昼なので、近くのお店に入って昼食をとる。

 12:35に再スタート。旧社地へは、現在は川の流れが変わったため川を渡ることはないが、かつては音無川を渡らねばならなかった。わらじを濡らして徒渉し、濡れたわらじのまま本宮の御前に参拝した。これを「ぬれわらうつの入堂」といった。
 黄金の八咫烏が輝く大鳥居をくぐり、森の中に。森といってもスギが主。熊野の神木であるナギが植えられている。イチイガシもある。
 最終目的地の旧社地に到着したのが12:47。かつてここに熊野本宮があった。

 みなさまにはぜひここでの時間を多めに取っていただきたいです。今は二基の石祠と一遍上人にちなむ「南無阿弥陀仏」と刻まれた石碑と、クスノキやサクラなどの木々があるのみですが、こここそが多くの上皇や女院や貴族、宗教家、庶民たちが訪れ、祈りを捧げた聖なる土地なのですから。

 ここまで来るのに三軒茶屋からおおよそ2時間。お店で昼食をとったのでその時間を除いても1時間半。怪我する前だったら、急げば1時間かからなかっただろうけれどねえ。まあ、ぼちぼち慣らしていきます。

 みなさまはここからまた来た道を本宮大社前バス停まで戻って、次の目的地に向かうバスをお待ちになるとよいと思います。本宮大社前でしたらお店もありますし。お土産を購入したり、お茶を飲んだり、食事をしたりして待ち時間を過ごすことができます。ですので、旧社地に向かう前にバスの時間をチェックしておくとよいでしょう。

 ◆ 参考文献

観光案内所などに置かれている熊野古道のガイドマップ
宇江敏勝監修『熊野古道を歩く』山と渓谷社

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三軒茶屋〜本宮旧社地
コースタイム
(約4km;約1時間)

・平岩口バス停
  
(0.7km;10分)
・三軒茶屋
  
(2.0km;35分)
祓戸王子
  
(0.1km;3分)
熊野本宮大社
  
(5分)
・本宮大社前バス停
  
(0.5km;5分)
熊野本宮大社旧社地

 熊野本宮大社旧社地にお参りするのを忘れないでくださいね。何もないところですが、ここがもともと本宮のあった場所です。

 本宮町での宿泊については、
本宮の宿泊施設
をご覧ください。

・本宮大社前バス停での新宮駅方面へのバスの時刻表については熊野交通ホームページの「路線図・時刻表」の「路線バス/湯の峰温泉・本宮方面」をご覧ください。
 紀伊田辺駅方面へのバスの時刻表は「ドラゴネット」の「路線バス」の「熊野本宮線・熊野古道線 時刻表」をご覧ください。

■「中辺路」レポートのあるサイト
● 岬の展望台
 ◎熊野古道(中辺路・牛馬童子〜熊野本宮)

● ようこそ ヒロ のささやかな空間へ
 ◎ 熊野古道3:「山へ時々」のなかにあります。
● ウォーキング
 ◎ 熊野古道/中辺路1・2

● Totsu's Page
 ◎ とつの「熊野古道散策記」

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