伊勢路で最も古い鎌倉時代の石畳道を歩く
波田須(はだす)は、不老不死の仙薬を求めてやって来た徐福が上陸したと伝わる里。
『紀伊国名所図会』には以下のように記されています。
大泊村の東の方、二十五町にあり。村の南方、海面の突出すること八町ばかり。井内浦と境す。東方四町余の海中に獅子岩あり。土俗伝える所によれば往昔、秦徐福初めてこの村に上陸して住みけるにより、秦住村と書き居りしを近来、波田須と改めたるなりと。
熊野に伝わる徐福伝説についてはこちら。
波田須には、距離は短いものの伊勢路で最も古い鎌倉時代のものと伝わる石畳道が残されています。
大吹峠(おおぶきとうげ)は、杉や桧の人工林を通るのが大半の熊野古道には珍しく竹林が広がっています。『西国三十三所名所図会』には以下のように記されています。
大引峠とも。波田須村にあり。峠に茶屋一軒あり。傍らに西行の松といえる広太の老松あり。是より大泊村にいたる者、波田須より大泊までおよそ一里この間道あしき。
新鹿駅→波田須→大吹峠→大泊駅(約4.8km;約2時間50分)
・新鹿駅
↓(1.5km;40分)
・波田須神社
↓(1.5km;50分)
・登り口
↓(0.6km;30分)
・大吹峠
↓(1.2km;50分)
・大泊駅
なおこの所要時間には休憩時間・見学時間・参拝時間などは含んでおりませんので、その点はご注意ください。
地図を携帯されることをお忘れなく。
(てつ)
2008.12.17 UP
2020.6.9 更新
参考文献
- 観光案内所などに置かれている熊野古道のガイドマップ
- 宇江敏勝監修『熊野古道を歩く (歩く旅シリーズ)』山と渓谷社
- みえ熊野の歴史と文化シリーズ1『熊野道中記 いにしえの旅人たちの記録』 みえ熊野学研究会編
- 『紀伊国名所図会』臨川書店
リンク
新鹿駅へ
アクセス:名古屋駅からJR紀勢本線、特急にて熊野市駅下車。熊野市バス二木島駅行きに乗り換えて新鹿駅下車(バスを使わず鉄道で行く場合は普通多気行きに乗り換えて新鹿駅へ)