伊勢と熊野を結ぶ「伊勢路」最後の峠越え
伊勢から新宮へ到る道では最後の峠越えになる松本峠(まつもととうげ)。
竹林に囲まれた峠には、等身大のお地蔵さんが立っています。このお地蔵さんの衣の左裾には小さな穴があり、それについてはこんな話が伝わっています。
江戸時代、元禄年間に木本(きのもと)の鉄砲の名人、大馬新左衛門が早朝にこの峠を越えて新鹿に行き、その帰りにこの峠にさしかかると行きにはなかった地蔵がある。これは妖怪の仕業かと鉄砲を撃った。左裾の穴はそのときの鉄砲傷である。
途中の梅林からは七里御浜が一望でき、素晴らしい景観。
峠を下りきればあとはなだらかな浜街道。
木本では時間にゆとりがあれば紀南ツアーデザインセンターに立ち寄るのもよし。
熊野国総鎮守大馬神社の狛犬に見立てられる獅子岩、イザナミの墓所と伝わる花の窟を経て有井(ありい)駅へ。
大泊駅→松本峠→花の窟→有井駅(約4.5km;約2時間)
・大泊駅
↓(0.7km;20分)
・登り口
↓(0.5km;20分)
・松本峠
↓(0.6km;20分)
・登り口
↓(1.7km;40分)
・花の窟
↓(1.0km;20分)
・有井駅
なおこの所要時間には休憩時間・見学時間・参拝時間などは含んでおりませんので、その点はご注意ください。
地図を携帯されることをお忘れなく。
(てつ)
2008.12.18 UP
2020.6.9 更新
参考文献
- 観光案内所などに置かれている熊野古道のガイドマップ
- 宇江敏勝監修『熊野古道を歩く (歩く旅シリーズ)』山と渓谷社
- みえ熊野の歴史と文化シリーズ1『熊野道中記 いにしえの旅人たちの記録』 みえ熊野学研究会編
大泊駅へ
アクセス:名古屋駅からJR紀勢本線、特急にて熊野市駅下車。熊野市バス二木島駅行きに乗り換えて大泊バス停下車(バスを使わず鉄道で行く場合は普通多気行きに乗り換えて大泊駅へ)。