熊野本宮を目前にして旅の汚れを祓い清める
熊野古道「中辺路(なかへち)」、伏拝王子と熊野本宮大社王の間に位置する祓戸王子(はらいどおうじ)。 祓所王子とも祓殿王子とも表記されます。
熊野本宮大社の裏の鳥居、50mほどの所にある小さな小さな森。そこが祓戸王子です。小さな森の中には近世の石祠が祀られています。
森の面積は小さいですが、大きな木が数本立っています。イチイガシが2本。クスノキが1本。その他スギなど。
これほどに大きいイチイガシというのはとても貴重です。樹齢300年以上。イチイガシは照葉樹林の代表的な樹種。
ここからかつての本宮までは徒歩15分ほど。
祓戸王子は、本宮を目前にして旅の汚れを祓い清める潔斎所的な場所であったのだと思われます。
(てつ)
2005.11.22 UP
2020.8.11 更新
参考文献
- 本宮町史編さん委員会『本宮町史 文化財編・古代中世史料編』本宮町
祓戸王子へ
アクセス:
・JR新宮駅から熊野交通バス、奈良交通バス、明光バスの熊野古道スーパーエクスプレスで約1時間15分、本宮大社前バス停下車、本宮大社裏手から徒歩3分
・JR紀伊田辺駅から龍神バスで約2時間、本宮大社前バス停下車、本宮大社裏手から徒歩3分
駐車場:駐車場なし
祓戸王子を通る熊野古道レポート
・中辺路(発心門~熊野本宮)
・中辺路(伏拝~熊野本宮)