本宮祭初日夕方の神事
熊野本宮大社の例大祭は4月13日から15日の3日間かけて行なわれます。
そのうちの4月13日夕方5時から行われる「宮渡神事」について。
稚児(2、3歳の男の子)とその父親、神職、伶人(楽を奏する人)、氏子総代などが拝殿前で八撥神事(やさばきしんじ)などを執り行ないます。
八撥神事(やさばきしんじ)では、小鼓を抱いた稚児を、笛と太鼓と氏子総代の掛け声に合わせて、父親が左に3回、右に3回、左に3回まわします。稚児に神を憑依させる所作といわれています。
拝殿前での神事の後、父親が稚児を肩車して旧社地へ向けて出発。
神は稚児の頭に宿るとされ、神事の際以外は稚児を地面に降ろしてはならず、移動の際は父親が肩車をしていなければなりません。
太鼓を打ちならし、神歌を歌いながら歩きます。
旧社地でも神事が執り行なわれます。
八發神事。
その後、末社の真名井社へ。
真名井社で神事を行う頃には暗くなってきます。
神事の後、本宮大社へ。
7時10分頃に大社の鳥居前に到着。ここで解散となります。
(てつ)
2013.4.16 UP
2021.4.16 更新
参考文献
- 官幣大社熊野坐神社社務所『熊野坐神社由緒記』
- 加藤隆久 編『熊野三山信仰事典』神仏信仰事典シリーズ(5) 戎光祥出版
熊野本宮大社へ
アクセス:
・ JR新宮駅から熊野交通バス、奈良交通バス、明光バスの熊野古道スーパーエクスプレスで約1時間15分、本宮大社前バス停下車
・JR紀伊田辺駅から龍神バスで約2時間、本宮大社前バス停下車
駐車場:無料駐車場あり
熊野古道レポート