熊野にある安倍晴明にまつわる場所をめぐる旅。
熊野御幸のスケジュールは陰陽師が決め、もちろん御幸にも陰陽師が随行しました。
ちなみに後鳥羽院の4回めの熊野御幸(藤原定家が随行し記録を残した)に随行した陰陽師の名は、安倍晴光。
京阪神方面からお車でお越しの場合。
1泊2日。1日めに和歌山県田辺市中辺路町野中で旧国道311号で熊野古道を車で行き、その後、田辺市本宮町皆地へ。そして本宮で宿泊。2日めに那智を訪れ、帰途につく。
1日目
JR紀伊田辺駅
↓ 車で約40分
安倍晴明とめ石
↓ 車で約20分
安倍晴明蛭伏せ石
↓ 車で約20分
熊野本宮大社
熊野本宮大社旧社地 大斎原
本宮で宿泊(湯の峰温泉・川湯温泉・渡瀬温泉など)
2日め
本宮
↓ 車で約1時間30分
大門坂駐車場
↓ 熊野古道「大門坂」を徒歩約30分
晴明橋の石材
↓ 徒歩約15分
熊野那智大社・那智山青岸渡寺
↓ 徒歩約10分
那智の滝
↓ 徒歩約5分
滝前バス停
↓ 熊野交通バス、勝浦駅方面行きで約5分
大門坂駐車場
帰途につく
- 安倍晴明のとめ石(和歌山県田辺市中辺路町野中)
安倍晴明が、那智にこもる花山法皇のもとを訪れる途中、この地で土砂が崩れることをを予知し、石に式神を封じ、土砂崩れを未然に防いだという。
「安倍晴明の腰かけ石」ともいわれる。
旧国道311号、熊野古道「中辺路」の継桜王子と中ノ河王子の間にある民家の敷地内にあります。ご覧になられるときには住民の方々のご迷惑にならないようにお願いいたします。
旧国道311号沿い及びその近辺の道路沿いには熊野九十九王子の比曽原王子・継桜王子・中ノ河王子・小広王子がありますので、ぜひそちらにもお立ち寄りください。多くは石碑が建つだけですが、継桜王子の一方杉はすばらしいです。
- 安倍晴明の蛭伏せ石(和歌山県田辺市本宮町皆地)
皆地のお百姓がヒルに血を吸われて困っていた。そこへ山伏が来て、護摩を焚き池のほとりの大石にヒルを伏せこんで祈祷した。それから後は皆地のヒルは人間の血を吸わなくなった。この山伏、じつは安倍晴明であった。晴明はこの石を大事にするようにと言い残して去っていった。この石を蛭伏せ石(ひるぶせいし)という。
四村神社裏手の山のふもとにある大池という池の傍にある民家の敷地内にあります。ご覧になられるときには住民の方々のご迷惑にならないようにお願いいたします。
車で蛭伏せ石まで行けますが、せっかくですので、皆地いきものふれあいセンターにお車をとめて、皆地の氏神さまの四村神社にお参りしていただければと思います。参道の石段がいい感じです。お参りした後、そのまま社殿の横を通って裏手の山道を下りて行くと蛭伏せ石のあるところに下りて行けます。お帰りは集落のなかのふけ田の横の道路を通って皆地いきものふれあいセンターまで。
皆地いきものふれあいセンターから四村神社社殿までは徒歩約10分。
四村神社社殿から蛭伏せ石まで徒歩約5分。
蛭伏せ石からふけ田を経由して皆地いきものふれあいセンター まで徒歩約10分。
皆地の氏神さまは手の神様。そのためか皆地には手先の器用な人が多いのだそうです。皆地は、皆地笠(みなちがさ)と呼ばれる、檜で編んだ手作りの笠の産地として知られていました。
また立木染(たちきぞめ)の工房「虹の木工房」も皆地にあります(皆地いきものふれあいセンター入り口前)。
- 熊野本宮大社(和歌山県田辺市本宮町本宮)
熊野三山のひとつ。安倍晴明関連の伝説はありませんが。
- 熊野本宮大社旧社地「大斎原」(和歌山県田辺市本宮町本宮)
明治22年(1889年)8月の水害時まで熊野本宮大社があった場所。熊野川・音無川・岩田川の3つの川の合流点にある中洲。上皇や女院、貴族、武士、庶民達がはるばると目指したのが、この場所でした。
- 熊野古道「大門坂」
約600mの石畳の石段。両サイドは樹齢500年以上の杉並木。夫婦杉の手前にある大門坂茶屋で平安衣装の貸し出し(有料)を行っています。
- 晴明橋の石材
花山法皇が那智山に3年籠った際に、お供した安倍晴明がこの付近に庵を結び、庵を晴明庵、庵近くの橋を晴明橋と呼んだと伝えられる。晴明橋の石材の一部が敷かれている。
大門坂の石段が終わり、開けた場所に出ます。ここから右に行って土産物の背後を回ると、「晴明橋の石材」があります。
- 熊野那智大社・那智山青岸渡寺
熊野三山のひとつ。
- 那智の滝
那智の滝に千日間打たれる修業を安倍晴明がしたと伝えられる。
那智の滝は日本一の落差を誇る直瀑です。熊野那智大社はこの那智の滝への崇拝から始まったと考えられます。
大門坂を歩かずに那智山の駐車場まで車で行っても晴明橋の石材は見ることはできますが、大門坂駐車場から晴明橋の石材までは徒歩約30分ほどの短い距離なので熊野古道を歩いてくださいませ。
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(てつ)
2009.5.28 UP
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